今年のビッグ戦線では5月の日本選手権(いわき平)と、7月のサマーナイトフェス(松戸)で決勝進出。ただ、記念を含めて優勝なしと、やや寂しい航跡である。

 直前の共同通信社杯。自動番組で地区単騎となった1次予選は、最後方からの捲りが届いて1着。逆に前々の意識が強かった2次予選は、別線の波状攻撃に内側で被るような形となり、巻き返しが遅れての6着敗退に。佐藤慎太郎に前を託された3日目も、寺崎浩平を意識しすぎたレースで6着に敗れた。

 最終日は纐纈洸翔との初連係。なかなか呼吸が合わずに勝負どころで連係を外しながらも、最後は4番手から自ら捲り追い込んで1着。次節に向けて最低限の流れは作った。

 「いろいろと考える部分がありましたね。自分の良さを生かし切れていなかった。結果論になるけど、今節に関しては動かずに脚をためた方が良かったのかもしれない」

 直線の長い500バンクで行われたビッグレースならではの総評となった。

 さあ地元記念。賞金的にもポジション的にも負けられない4日間になるのは間違いないだろう。

 「中3日なので上積みは難しいけど、中途半端なレースが多いので、そこだけは良かった時のことを思い出して修正。優勝を目指して…とか言っちゃうとプレッシャーになるだけなので。結果は後から付いてくると思って走ります」

 自分がやるべきこと、いまの自分にできることを再確認しつつ、最高の結末に向かって無欲で突き進む。


松浦 GP王者の威厳
山田諒 ベスト尽くす
深谷 ここが正念場

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