〝安定飛行〟の主役

松浦悠士

松浦 悠士 

 昨年の競輪祭で清水裕友マークから悲願のGⅠ優勝を達成した松浦悠士はその後も〝安定飛行〟を続ける。2月、全日本選抜(豊橋)では返礼とばかりに清水にGⅠ初優勝をプレゼントした。3月ウィナーズC(福井)は清水マークからGⅡ初優勝。そして8月オールスター(名古屋)は脇本雄太との力勝負を制し2度目のGⅠ優勝を飾るとともに、年末の平塚GP切符をもぎとった。

 

 決勝での勝負強さもさることながら、何よりすごいのが全日本選抜から10月寛仁親王牌までの七つのビッグレースすべてで決勝に進出している安定感だ。直前の競輪祭では準決で失格を喫し無念の脱落となったが、そのフットワークは連日力強いものだった。自身のツイッターで「競輪祭は失格し、ご迷惑をおかけしました。その分、別府GⅢ、平塚GPで頑張ります」とつづった松浦が全国のファンへ、存在をアピールする。

 

 当地は昨年のサマーナイトフェスティバル(❸②❻)以来となるが、昨年のGⅠ全日本選抜でも決勝に進出するなどバンクの相性も問題ない。別府のファンは熱い。その思いに松浦は応える。「ボクを応援してくれるファンのためにも自分らしく、しっかり走りたい」。中国地区、いや輪界を代表するオールラウンダーが通算7度目のGⅢ優勝に照準を絞る。