「背負うものない。挑戦者らしく」

太田りゆ

 
 強く、美しい。
 
 太田の魅力はレースで見せる強烈なダッシュ力と、ネイルやメークなど女子力の高さにある。
 
 確かな実力とキュートなルックスでファンの心をがっちりとつかみ、ファン投票7位でガールズドリームレース出場権をゲットした。
 
 「自転車競技では結果は出ているが、ガールズケイリンではお客さんをガッカリさせることも多いので、ファン投票は難しいかなと思っていた。走る機会も少ないし。だから7位という結果は、私の(競技とガールズの)両方の面をしっかり見て下さる方がたくさんいるということ。背中を押された気がします」と感謝した。
 
 ガルコレ初出場となった昨年のいわき平はアルテミス賞で4位。今年はガールズドリームレース初登場となり「本当に楽しみ。選んでくれた方々に納得していただけるようなレースがしたいので、何もせずに終わったということはしたくない」と闘志を燃やした。
 
 会場となる名古屋では昨年12月に走って①①❶。「完全優勝できたので、悪い感覚はない」と自信もチラリ。それでもメンバーは小林、児玉ら強豪ぞろいとあって「私以外の選手は皆、ガールズのタイトルを獲っている。背負うものはないし、やるべきことをやって挑戦者らしく頑張りたい」と前を向いた。
 
 学生時代は陸上競技やバスケットボールなどで高い運動能力を発揮。「体幹を使うことがいきている」と話すように、豊富なスポーツ経験が武器に日本競輪選手養成所で成績優秀者に与えられる「ゴールデンキャップ」を獲得するなど力を伸ばしてきた。
 
 現在は小林らとともに自転車競技のナショナルチームの一員として活動。2月のW杯第6戦(香港)女子ケイリン銀メダルと結果も残している。
 
 お洒落にこだわりを持つだけに、取材当日は黄とピンクのネイルを施して登場した。「マイブームは左右で違う色にすること。ガルコレではキラキラにしたい」。指先まで気をつかい、美しさと強さをアピールする。
 
 ♡太田 りゆ(おおた・りゆ)1994(平6)8月17日、埼玉県上尾市出身の24歳。17年7月デビュー。通算50戦26勝、7V。自転車競技では今年1月のアジア選手権女子ケイリン4位入賞、2月のW杯第6戦(香港)女子ケイリン銀、5月のトゥーラGP女子ケイリン銅、女子スプリント銅。師匠は早川成矢(埼玉・78期)。ホームバンクは大宮。1㍍65、65㌔。