函館20190428

函館ナイター競輪スターライトレースは23~25日のFⅡ(ガールズ)に続き、あす28日から今年2戦目となるFⅠS級シリーズ「函館新聞社杯争奪戦」が開催される。

 

本命期待は北日本のニュースター候補・藤根俊貴。鋭いダッシュとスピードを武器にS級2度目のVへ。佐藤和也が藤根に続いて同支部ワンツーを狙う。月森亮輔も自力基本の自在戦で好調をキープ。坂本健太郎は得意のまくりで浮上も。

 

このほか佐々木則幸、佐藤龍二、松坂英司、三谷政史、伊早坂駿一といった主力メンバーが連日、熱く激いバトルを繰り広げる。

☆S級戦見どころ

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藤根 俊貴

≪北日本のスター候補・藤根が押し切る≫

 

30日から開催のGⅠ松戸ダービーと日程が重なることもあり、S級上位選手が不在。そんな中で注目を集めるのは北日本の新鋭でハイパワーを備える藤根俊貴。113期卒業記念レースを制して昨年7月にデビュー。チャレンジ戦5場所目に特昇を決めて、A級2班でも1着を量産。たまに取りこぼしたレースがありS級に特進するまでには11場所を要したが、その間に優勝を逃したのは1回だけ。11戦10V、決勝2着1回という圧倒的な強さを見せた。

 

S級特進後の初レースは同期と戦った3月ルーキーチャンピオンレース(松山)で4着。S級でのトーナメント初戦は3月向日町FⅠで、予選、準決と2着でクリアして決勝に進み7着。続く3月松阪FⅠは予選でS級初勝利、準決を3着で突破し、決勝は内藤宣彦、阿部力也と北日本ラインを組み前で自力勝負。中部ラインの伊藤裕貴―金子貴志や桐山敬太郎といった強敵を相手に最終H7番手からの仕掛けで押し切り、2場所目にしてS級初Vをゲットした。

 

3場所目は地元戦となる4月青森FⅠ。準決で外国人選手と初対戦。藤根は後ろを警戒しつつ打鐘前からペースを握ると、8番手に構えたドミトリエフをまくらせずに逃げ切り勝ち。決勝は準決3着で駒を進めたドミトリエフにブフリが加わり、ブフリに乗ったドミトリエフがV。藤根は中団キープからブフリの仕掛けをけん制しつつ前に踏み込んだが4着の結果だった。S級2度目のVへ、ここでは前3場所よりも期待が大きくなりそう。初出場となる函館バンクでも強さを発揮。しっかりと力を出し切る。

≪直線で逆転狙う番手・佐藤和≫

 

藤根の番手は青森、岩手で藤根と同支部の佐藤和也になるか。3月に名古屋、高知とFⅠで連続決勝進出。高知では目標にした佐藤博紀と同着ながら2着に食い込んだ。ここは藤根との初連係に集中。離れず食らい付き直線での逆転を狙う。坂本周作も決勝に進めば藤根との連係が望め、番手をすんなり回った時は浮上がある。

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坂本 健太郎

≪近況好調・月森&まくる坂本健もチャンス≫

 

近況好調なのが月森亮輔。3月別府FⅠでは予選、準決と連勝で決勝へ。前々走の地元戦、玉野FⅠでS級初Vを決めた。戦法は自在で、組み合わせと流れに応じた走りを見せる。ここは中四国同士の佐々木則幸の前で自力主体のレースとなりそう。器用に運んでV争いを演じる。

 

坂本健太郎はまくりが基本。3月松阪では決勝で藤根と対戦。この時は桐山に前を任せて共倒れの結果となり7着。ここは動いて持ち味を見せるか。混戦になればチャンスが巡ってきそう。

 

神奈川コンビは自在の佐藤龍二と追い込み型で近況復調気配の松坂英司。ラインを大切にし、きっちり仕事をこなす松坂に任されるとなれば、佐藤は前で気合の走り。場合によっては先行も作戦に含め強気な攻めを心掛けるだろう。

 

関東の徹底先行タイプ・伊早坂駿一との連係が可能となることも考えられる。松坂は前走地元GⅢの川崎ナイター記念で準決へ。ここも夜のレースで好調さをアピールしたい。

 

三谷政史は同県元砂勇雪や近畿同士の藤井栄二との連係を決勝で実現させたい。積極的な2人が果敢に出ていけば後ろでしっかり援護。直線での抜け出が決まるシーンも。

函館競輪S級決勝想定メンバー

4月30日=第11レース・先頭固定2025㍍【新鋭藤根】発走20時35分

予想 選手名 前回成績 賞金 勝率 最近4か月の決手
勝利度数 昨年 連対
得点 短評
藤根 俊貴 113 青②①❹ 593 .652
24 2 15314 646 .782 10 8 0 0
101.91 快速発揮押し切る
佐藤 和也 95 前③⑦② 463 .111
39 2 34614 1,321 .259 0 5 2
103.26 藤根と同支部連携
月森 亮輔 101 松②②❻ 685 .354
27 2 115213 1,337 .516 3 9 3 1
105.76 好調持続台頭十分
坂本健太郎 86 前⑤⑤⑨ 563 .064
38 1 29218 1,615 .354 0 5 5 1
104.12 混戦まくると浮上
佐々木則幸 79 塚④⑤② 644 .129
42 1 44221 1,752 .258 0 0 5 3
103.51 月森目標直線勝負
佐藤 龍二 94 静①⑧⑦ 525 .137
30 2 43715 1,349 .241 1 1 3 2
104.58 前々自在に攻める
三谷 政史 93 四落⑥② 554 .035
36 1 19315 1,691 .357 0 0 6 4
106.36 好位を回りV争い
松坂 英司 82 川②③⑤⑤ 482 .076
44 2 27611 1,059 .346 0 0 7 2
103.96 復調気配佐藤龍へ
伊早坂駿一 105 武病気欠 446 .217
24 2 55013 1,719 .434 10 0 0 0
103.73 徹底先行粘り込む
◇S級伏兵陣◇
選手名 タイプ 選手名 タイプ
江連 和洋 47 76 追込 川口公太郎 29 98 両方
佐々木雄一 39 83 追込 藤井 栄二 28 99 逃げ
山田 敦也 35 88 追込 元砂 勇雪 27 103 逃げ
岡本  総 31 105 両方 坂本 周作 26 105 逃げ
稲村 好将 43 81 追込 中島 将尊 24 105 逃げ
庄子 信弘 40 84 両方 今野 大輔 25 111 逃げ
渡部 幸訓 35 89 両方 金ヶ江勇気 22 111 逃げ
笹倉 慎也 33 91 両方

☆A級戦見どころ

≪ダッシュ力生かす中釜≫

 

A級もS級の藤根と同じく本命期待は113期の中釜。昨年12月にチャレンジ戦3連続完全Vで2班に特昇すると、2班初戦の12月和歌山FⅡでも完全V。その後6場所は優勝がなかったが前走地元の岸和田FⅠで2度目の1、2戦Vを再び3連勝で決めた。

 

準決と決勝は今回も同乗が予想される西谷と連係。いずれも最終H手前8、7番手からのカマシで西谷の追撃を振り切った。ここも鋭いダッシュを生かして一気に叩いて押し切りを狙う。

 

≪差し切り狙う西谷≫

 

西谷は前々走の岸和田に続いて中釜の番手回りとなりそう。連係2回目の決勝ではG前で⅛輪差まで迫っており、差し切り逆転のイメージは描けているか。

 

中部はまくり鋭い竹沢と差し脚いい富永が連係。タイミング良く出ればワンツーが浮上。北日本は小松が動けば緑川とは別線に。吉元は中釜との同期対決に燃えるか。ただ、前回1場所を欠場しておりコンディション状第と言えそう。

≪A級決勝想定メンバー≫
予想 選手名 タイプ
中釜 章成 22 113 逃げ
西谷 岳文 40 93 両方
竹沢 浩司 37 90 逃げ
富永 益生 48 66 追込
緑川 修平 35 95 逃げ
小松 剛之 44 79 両方
開坂 秀明 44 79 追込
吉元 大生 20 113 逃げ
和泉田喜一 51 59 追込