地元3連覇を狙う

清水 裕友 

 

 「3連覇は、なにがなんでも決めたい!」

 

 地元エースが珍しく熱い口調で宣言した。地元バンクを走るのは、2連覇を達成した昨年の記念以来。ファンの前で熱い走りを披露する。

 

 19年に続き、今年も年頭の立川記念をV。2月の豊橋・全日本選抜で悲願のGⅠ優勝を果たし、6月は久留米記念、7月はいわき平・サマーナイトフェスティバルもV。順風満帆な1年に思えるが「最近の成績は正直、かなり不満」と、本人は到底、満足していない。「2月にGⅠを獲って、グランプリが決まった。年末に向けて、いろいろと試行錯誤をしているのが裏目に出ている感じがある」と振り返る。

 

 脇本雄太や新田祐大ら、圧倒的なスピードとパワーを誇るナショナルチーム組を破るために「さらなるトップスピードの強化」を掲げて日々、汗を流す。そして「脚力が上がってきた分、力ずくで行こうとしてしまって、位置取りとかが甘くなっている。自分は脚があるタイプではない。勝つために、どのような走りができるかを考えたい」と、いま一度、自身の走りを見直している。

 

 年に1度の地元記念は流れを変える絶好の舞台。「2度あることは3度あるってことを信じて」。なにがなんでも3連覇を達成して、今年最後のGⅠ・競輪祭、さらに年末のグランプリへ突き進む。