向日町競輪の「日本名輪会カップ第6回荒木実賞・スポーツニッポン杯(FⅠ)」は6日、12RでS級決勝戦が行われ、最終バック7番手から強襲した横山尚則(32=茨城)が、22年8月川崎FⅠ以来の優勝を飾った。2着は渡部幸訓、3着には坂本貴史が入った。
あっと驚く幕切れだった。横山が最終バック7番手というピンチから、最後は一気に突き抜けた。レースは正攻法の坂本―渡部の北日本勢が、赤板で渡辺―河村―横山を突っ張る形。そこを貴志―稲垣が打鐘でカマして主導権。番手の稲垣が後にはまった坂本をけん制しつつ踏み込んだが伸びがない。バック最後方の横山が直線で空いたインコースを一気に強襲した。今節は負傷明けで不安視もされた中での優勝だった。
「ケガ明けにしては良かった。コースが空いて精いっぱい踏み込んだ。準決も悪い感覚ではなかった」
準決勝も最終バック最後方から3着に突っ込んで決勝戦への切符をつかんだ。
「向日町はよく呼んでもらってるし、結果が出たのはうれしい(笑い)」
今後の目標を問われると「FⅠでもGクラスでも同じ気持ちで頑張ります」と話す。現在は追い込み一本だが、型にはまれば威力のある決め脚を発揮する。メンバーを問わず怖い存在。次走の別府FⅠ(11~13日)も注目だ。(下野 章雄)
◇横山 尚則(よこやま・ひさのり)1991年(平3)7月31日生まれの32歳。茨城支部所属の100期生。プロデビューは11年7月函館(1⑨1)。通算成績は884戦274勝。通算優勝は今回が20回目。1㍍72、76㌔。血液型A。