大垣競輪の大阪・関西万博協賛「開設72周年記念・水都大垣杯(GⅢ)」は3日の12Rで決勝戦が行われ、大混戦を最終バックの自力捲りで抜け出した坂井洋(30=栃木)が後続に大差をつけて優勝。21年11月の四日市以来2回目の記念Vを決めた。2着は山口拳矢、3着は松浦悠士。なお4日間の総売り上げは65億8089万1900円、目標の54億円を大幅に上回った。

スタートで関東勢が飛び出して前団を確保。森田―坂井―白岩―松浦―中本―山口拳―不破―中野―瓜生で周回。人気を集めたのは3連勝で勝ち上がったオリンピアン中野。レースも中野を巡っての攻防となった。
赤板では後方から上昇する中野に合わせて山口拳が先切りの3番手。打鐘前に中野が主導権を握ると、森田は地元勢の間をこじ開けながら中野の番手へ。それを見た松浦は思い切ってホームカマシを敢行。中野を強引に叩く。坂井は激戦の中で森田との連結を外したが、バックで自力を発動。一気に前団をのみ込んだ。しかしレースを終えた坂井の表情は険しいものだった。
「連結を外したし、仕掛けた時も森田君が内でまた踏み込んでいた。番手としてはまだまだ。もっと経験を積むしかない」
昨年5回、今年4回の落車で調子が上がらない中、3年ぶり2回目の記念V。
「良くなると、また落車して…。やっと勝てた感じ。まだ自力でやりたいし、これからも与えられた位置で一走一走頑張るだけ」
来年も関東チームの主要選手として、GⅠ戦線での奮闘を固く誓った。
◇坂井 洋(さかい・よう)1994年(平6)10月25日生まれ。栃木県出身の30歳、115期生。通算561走161勝16V。記念優勝は21年11月の四日市以来2回目。師匠は星野辰也(95期)、弟子に貝原涼太(125期)を持つ。1㍍71、75㌔。血液型AB。
◇次走斡旋 優勝した坂井は19~22日の佐世保GⅢ、2着の山口拳と3着の松浦は12~15日の玉野GⅢ(広島記念)に出走予定。