「日本名輪会カップ荒木実賞スポニチ杯CTC杯(FⅠ)」のS級決勝戦が9月9日、第12Rで争われ、飛び付きから番手捲りを打った川越勇星(28=神奈川)がうれしいS級初優勝。2着に和田健太郎、3着は久木原洋。
なお、A級は小谷実(38=京都)が優勝した。
荒木実氏(右)とツーショットで笑顔の川越
4分の1輪差で接戦制す
川越がうれしいS級初Vを決めた。周回は前から太田―堤、川越―和田、寺沼―中島―久木原。インを切った寺沼ラインの上を川越がさらに叩き先行態勢。打鐘前から太田が強烈に巻き返す。太田マークで離れ気味の堤をさばき川越が飛び付く。1コーナーから捲り上げた寺沼の仕掛けを見ながら川越がバックから番手捲り。マーク和田が迫ったが、4分の1輪差で川越がVゴール。「抜かれたと思って何度も振り返りました」ときわどい勝負を制した。
「中団からの作戦になったが、和田さんのけん制で番手にはまれました。いつか(S級優勝を)獲れると思っていたがうれしい」
度重なるケガに泣いた時期もあったが、気持ちは折れていなかった。
「同期の出世争いには後れをとったが、これからも頑張りたい」
自力がベースになるが、ヨコへも対応できる強み。グレードレースの活躍も大いに期待ができる。(下野 章雄)
♢川越 勇星(かわごえ・ゆうせい)1997年(平9)1月19日生まれ、神奈川支部所属の28歳。111期。2017年7月デビュー。自力主体に自在性も兼備したレースセンスは光っている。通算成績は545戦123勝。1㍍71、74㌔。血液型O。