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【富山GⅢ最終日S級決勝】山口拳 〝バンク新〟GⅢV4

 富山競輪の開設74周年記念「瑞峰立山賞争奪戦(GⅢ)」は8月3日、12Rで決勝戦が行われ、単騎で最終2角から捲った山口拳矢(29=岐阜)が8秒8のバンクレコードで1月立川記念以来、通算4度目のGⅢVを飾った。2着は犬伏湧也、3着は和田真久留だった。

 落ち着いた並びは前から岸田-村上博、山口拳、犬伏-松本貴-山形、伊藤旭、和田真、菊池。岸田がそのまま先行態勢になり、打鐘前のバックから犬伏が一気に前団を叩く。犬伏後位は伊藤旭が内から取り切っていた。打鐘4角過ぎに犬伏は出切るが、岸田マークの村上博は落車。この時点で山口拳は4番手。最終2角から踏み込むとバンクレコードのスピードで犬伏をとらえた。

 「アクシデントはありましたが、あまり脚を使うことはなかったです。最後は吸い込まれる感じで届くと思いました」

 未勝利での決勝進出。動き自体は決して良くなかった。ただ1人の地元中部地区の選手としてのプレッシャーもあった。「最近は自力で全然通用しないし、自信をなくしていました」。それが最後に力を爆発。勝負強さを見せつけた。次走はGⅠオールスター。「大きなレースの前に勝てたのは大きい。自転車の不安はないし、気持ちをしっかり持って臨めます」と気合を入れ直す。中部のスピードスターが復活だ。(緒方 泰士)

 ◇山口 拳矢(やまぐち・けんや)1996年(平8)1月26日生まれの29歳。岐阜県大垣市出身。私立大垣日大高卒。2020年5月プロデビュー。通算成績400戦166勝。父は幸二(62期=引退)、師匠は叔父の富生(55=岐阜・68期)。1㍍66、70㌔。血液型A。

 ◆次走 優勝した山口拳矢、2着の犬伏湧也、3着の和田真久留は、いずれも函館GⅠオールスター(12~17日)。

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