神山雄一郎（55＝栃木・61期）が３日の函館競輪８Ｒで１着。88年５月のデビュー以来、現役最多となる通算900勝を達成した。史上16人目だが、平成以降では２人目の快挙。歴代最多勝利は松本勝明氏（故人、京都・期前）の1341勝。
　ＧⅠ最多16勝をはじめ数々の記録を塗り替えてきた神山が「思い出深いバンク」で節目の900勝を達成した。函館は89年にＳ級初勝利を飾り、93年には「ふるさとダービー函館」で初めてビッグレース（ＧⅡ以上）を優勝した実績がある。
　今年はここまで２月の向日町でマークした１勝のみ。年齢との闘いもあり苦しんだ。「ここ半年は期待に応えられずに苦しかった。900勝のために今年の初めから練習して、５月くらいから脚が出来上がっているかもと思っていた。半年練習してやっと勝てた。練習はうそをつかないですね…」。詰めかけたファンの温かい声援に涙をこらえて応えた。「これからも一戦一戦頑張る」。神山伝説はまだまだ続く。

　◇神山　雄一郎（かみやま・ゆういちろう）1968年（昭43）４月７日生まれの55歳。栃木県小山市出身。作新学院高卒。88年５月プロデビュー。通算成績は2809戦900勝。ＧⅠ優勝はオールスター5回、高松宮記念杯２回、全日本選抜１回、競輪祭４回、寛仁親王牌３回、ダービー１回。１㍍80、87㌔。血液型Ｂ。