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【立川GP初日】太田海也 ヤンググランプリ制覇

 ヤンググランプリVTR 太田―山根―志田―吉田―橋本―北井―犬伏―上野―中野で周回。

 残り2周半で犬伏―上野が上昇、単騎の中野と北井が続く。打鐘前に中野が仕掛け、これを吉田―橋本が叩いて先制。最終Hで巻き返した犬伏が先頭に立つも、敢然と並びかけた太田が犬伏に踏み勝つ。

 末脚が鈍らないまま太田が1着でゴールへ。中を割って伸びた北井が上野をタイヤ差抑え込んで2着。

一騎打ち 犬伏粉砕

 疾風迅雷、電光石火―。もっと速さを感じる言葉が欲しくなる。太田がそのくらい、とんでもないスピードで駆け抜けた。太田は「凄い強いメンバーの中で、自分は一番いい脚力の出し方ができた。4コーナーを回って近くに誰もいないのが分かった」と完勝をさらりと振り返った。

 あの犬伏を粉砕した。打鐘8番手から踏み上げるとホームで先に仕掛けた犬伏とバッティング。それでも「犬伏さんのラインに乗るという選択はなかった」と外からねじ伏せにかかった。そこからは太田VS犬伏。「1、2コーナーで犬伏さんとパッと目が合って出切れないかと思ったが、力と力を合わせるしかないと思った。自力選手として譲れないと思って走った」。最終Bでは前に出切って勝負あり。犬伏に「世界で戦う強さを実感した」と言わしめ、若手ナンバーワンを証明した。

 来年はパリ五輪を狙う戦いとなる。「出場権を懸けてネーションズカップ第一戦に出る。いい弾みになった」とニコリ。日の丸を背負って金メダルを獲得すれば、来年はグランプリにも参戦できる。「優勝は評価できるが、もっと改善するところがある」。まだまだ上を目指す快足男の目に、はっきりと凱旋門が見えた。(渡辺 雄人)

 ◇太田 海也(おおた・かいや)1999年(平11)7月27日生まれ、岡山市出身の24歳。備前緑陽高卒。121期を早期卒業し22年1月プロデビュー。通算成績は66戦45勝。通算取得賞金は4094万円。主な優勝はヤンググランプリ(23年)。師匠は藤田昌宏(82期)。1㍍74、78キロ。血液型O。

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