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【記者コラム】〝重馬場〟の季節で皿屋豊が躍動

 2025年も年頭の立川記念を皮切りに、グレードレースがスタートした。5開催の記念競輪が終了したが、2日に幕を閉じた高松記念は郡司浩平が優勝。松阪記念に続いてGⅢ連続Vを達成した。今の郡司は自力でも番手戦になっても隙のない走り。現時点では総合力№1の強さを感じさせる。次走の奈良記念(8~11日)の戦いに注目したい。

 記者が取材した松阪記念(1月23~26日)も郡司の強さが際立っていたが、地元勢も好戦した。特に皿屋豊(42・三重、写真)。準決突破こそならなかったが、シリーズで3勝を挙げた。松阪はホームバンク。シリーズにかける思いは人一倍だった。

 「自力でやる気持ちがあたったけど、初日から番手戦なんですね」と戸惑いもチラリ。しかし、一次、二次予選とも番手戦でしっかり運んで、2連勝で勝ち上がった。準決は村田祐樹―浅井康太の3番手回り。頼みの村田が不発に終わり、5着で決勝進出を逃した。

 最終日は本領の自力戦。正攻法で受けて叩かれたが、打鐘3半から一気に巻き返しての逃げ切り。地元で通算200勝を達成した。

 「お客さんの声援が凄かった。凄い力になったし、地元の最終日に200勝をできてうれしかった」

 地元ファンを前にして節目の勝利を飾った。その喜びで少し興奮気味だったのが印象的。「準決は(3番手回りで)ノーチャンスでしたから、力勝負をやれることを見せられて良かった」とレース内容には満足そうだった。

 「若手に自力でやっても勝てるということを見せられました。次からも自力で戦うことになると思うけど、準備していきます。点数も上げて存在感を示したい」。得意としている〝重馬場〟の季節。皿屋がバンクを激走する。 
(下野 章雄)

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