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【記者コラム】もう甘くない復調・高木の”脱力先行”

 116期に徹底先行で、風を切り続ける選手がいる。高木佑真(21=神奈川)だ。昨年7月デビュー戦の伊東から主導権を握って、いきなり決勝進出。その後も積極的なスタイルを貫き、安定した成績を残していた。
 
 だが、4月の立川で6、6着(最終日は中止打ち切り)という連日の大敗から絶不調に。いつも通り風を切っても、あっさり後続にのみ込まれるレースが続いた。「自転車が全く進まなくて、いいイメージも浮かばなくなった」と川崎の先行少女は悩み苦しみ、検車場で涙を流した。
 
 「今度は笑顔でインタビューに応えられるように頑張ります」。宣言通りの笑顔と復調の兆しが見えたのが、3~5日に行われた伊東ミッドナイト2日目。本命視されていた機動型を抑えてからジャン先行。そのまま後続を従え、先頭でゴールを駆け抜けた。「同じ失敗ばかりだったからリラックスして臨んだ。練習のように駆けられた」と力を抜いたことで2カ月ぶりの1着。リラックスが不調を脱する鍵となった。
 
 高木監修のカレーがある。その名も「ゆまカレー」。先日の本紙プレゼント企画では紙面、ツイッター上で大反響。ツイッターの応募は1300件を超えた。そのカレーの味は「まだ甘口。てっていせんこう味」。「感じも戻ってきて、練習が楽しい。今なら後悔のない先行ができる」。貫いてきた徹底先行に、脱力のスパイスを加えて。復調した高木の先行は、もう甘口ではない。
 
 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社、昨年12月までレイアウトを担当し1月からレース部・競輪担当。実家に帰ると親を抑えて、愛犬の「ジャン」が出迎えてくれる。これが渡辺家の「ジャン先行」。