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【記者コラム】もがく石塚 復調の兆し

↑取手S級シリーズで復調の兆しを見せた石塚輪太郎

 

 11月30日~12月2日の取手S級シリーズ(スポーツニッポン杯)を担当。印象に残ったのが105期の石塚輪太郎(25=和歌山)だ。取手までの前3場所は松戸⑤⑨⑦、青森⑧③②、小田原❸④⑤とらしくない成績。「いろいろ試して失敗している。調子が戻るまで我慢」とうつむき加減だったが、初日は3車の先頭で打鍵先行し粘って連対。「勝ち上がりでの2着は久しぶり」と表情を緩ませた。

 

 復調の兆しが見えたその裏には先行日本一・脇本雄太の存在があった。この開催から新車を投入し「オールスター(8月、いわき平)の時にアドバイスをもらい、脇本さんのフレームを参考にさせてもらった。本人にはほど遠いが、ここ最近の中で一番感じ良く踏めたし自信になった」。準決勝は6着に敗れたものの、ここでも果敢に風を切りレースをつくった。

 

 今年は初の1班昇格、GⅠデビューと挑戦の一年だったが、今期は107点から103点前後まで競走得点を落とした。対照的に同期の清水裕友は大ブレークしグランプリ(GP)初出場を決めた。それでも石塚は「半年かけて調子を落としたので焦らずに取り戻せれば。清水のようにGPと言ってもあれだけど、もう一度GⅠ戦線に戻りたいですね」。はやる気持ちを封印し行く先を見据えた。

 

 期末勝負駆けの選手がコンマ1、2点に泣き笑う師走。石塚もその渦中にいるが、長い目で自分を見つめ直し、より成長しようとする姿勢に好感が持てた。先行選手はもがいてナンボ。きょう13日開幕の伊東記念でも思い切りのいいレースを期待する。

 

 ♤出田 竜祐(いでた・りゅうすけ)1980年(昭55)9月29日生まれ、熊本県出身の38歳。明大卒。05年スポニチ入社。芸能、サッカー、ボートレース担当を経て今年4月から競輪担当。担当1年目の思い出は5月川崎FⅠS級決勝。阿部大樹―バベク―土屋壮登で入線したが失格で3連単12万円のはずだった車券がパーになった。