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【記者コラム】ネット投票人口増加、競輪界に希望の光

 和歌山競輪場で行われた第71回高松宮記念杯競輪は、脇本雄太(31=福井)の23年ぶり10人目となる4連勝完全Vで幕を閉じた。4日間の総売り上げは70億5905万100円。コロナ禍の中では初めてのGⅠ開催とあって明確な売り上げ目標は定めていなかったが、同じ無観客開催だった3月の福井・GⅡウィナーズカップが25億6160万5100円(前年度比37%)だったことを考えれば、前年度比83・1%は大健闘と言える。
 
 売り上げアップの要因といえば、緊急事態宣言が解除され全国規模の場外発売展開が間に合ったこと。もう一つはネット投票の促進がうまくいったことにある。
 
 3月・ウィナーズカップの段階では、4日間の「KEIRIN・JP」総利用者は1万5327人。これが高松宮記念杯では40万8535人と飛躍的に増加した。加えて民間ポータルサイトの利用者も全体で約3万人増加。逆に電話投票の利用者数は5万2813人減となったが、これはネット投票への移行がほとんどと見ていい。差し引きしても37万969人の増加だ。
 
 もちろん、この数字に満足してもらっては困る。今回は❶東京オリンピック延期により日本代表選手の脇本雄太、新田祐大らの参戦があったこと❷年金支給日直後だったこと❸特別給付金が国民の手に行き渡り始めたこと。この3点も売れる要素として背景にあったことを忘れてはならない。
 
 特別開催では7月のサマーナイトフェスティバル(いわき平)から本場への観客動員が再開される予定だが、現在も3密を避ける風潮は続いており、2000人以上の動員は好ましくない。さらに第2波、第3波が来ると考えれば、ネット投票人口をもっと増やしておくべきである。そして近い将来にネット主導となった場合、今度は本場入場に対して何らかのレアリティを設ける必要性が出てくる。ウィズコロナ時代、ネットと本場のファン共存のために知恵を出し合ってほしい。(岡田 光広)