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【記者コラム】ルーキーたちの熱き戦い

 近年は競輪界でも若手の活躍が目覚ましい。117期の山口拳矢は昨年、若手の登竜門と呼ばれる共同通信社杯を制して史上最速でGⅡ優勝を達成。規格外のスピードを武器に、今年はビッグ戦線でさらなる活躍が期待される。119期生も希代の大器がいる。吉田有希は昨年9月にA級から特別昇格を決めると、S級で6Vの活躍。ズバ抜けたパワーは競輪界でも一目置かれる存在で、兄・拓矢譲りの馬力を発揮して進撃を続ける。犬伏湧也のパワーも本物。昨年11月にS級に特進してから、突進力に磨きをかけて3Vの活躍。豪快な仕掛けから一気に別線をのみ込んで蹴散らす姿は、新人離れした馬力があるからこそできるワザ。
 20年から新設された〝ルーキーシリーズ〟では前記の若獅子ら数多くの金の卵を輩出している。今年も男子121期、女子122期がしのぎを削るルーキーシリーズが開催されている。第1戦目となった5月松戸では巧みに先手に切り替えた一丸尚伍が自転車競技で磨いた脚力を発揮して優勝を飾った。続く2戦目となった松山では真鍋智寛が優勝。決勝では後方に置かれる展開も、最終バックで進路が空くと一気に捲ってライバルを蹴散らした。一戦目の松戸では優出もできず辛酸をなめたが、見事リベンジを達成した。
 3戦目の四日市は27日から開幕する。注目は先月5日に日本競輪選手養成所で行われた卒業記念を制した纐纈洸翔(こうけつ・ひろと、19)だ。在所時にはゴールデンキャップにも輝いている逸材。今回がデビュー戦となり、愛知期待の新星の走りに期待したい。女子では初日に20歳の誕生日を迎える畠山ひすい(北海道)が楽しみな存在だ。こちらも卒業記念で頂点に立った実力派。1戦目の松戸予選2では1位入線も斜行失格となって甘さを露呈した。今回は帯を引き締めて仕切り直しの戦いに。在所時代に培った先行力を武器に、ライバルたちを蹴散らす。

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