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【記者コラム】二刀流太田 大谷級の活躍期待

 22~24日に立川で「HPCJC杯」が行われた。HPCJCはHigh Performance Center of Japan Cyclingの略。トラック競技強化指定選手のトレーニングセンターとして、オリンピックでのメダル獲得を目指すアスリートを強化、育成する組織のこと。収益の一部が同組織の支援に充てられるのだが、S級は太田海也、ガールズは佐藤水菜がV。男女ともにナショナルチームに所属する選手の完全優勝で幕を閉じた。

 ナショナルチームのメンバーは年明けの2日から直前まで沖縄で合宿を張っていた。太田は「今まで通り集中してトレーニングができました。これまでは五輪に向けて高めていくという感じでしたが、今年はリラックスした空気でした。4年後を目指すというより、目の前の一つ一つのレースを集中してやっていくことで、その先にロス五輪があるのかなと思っています」と語った。

 レースは初日が打鐘から仕掛けて11秒3―11秒5のラップで逃げ切り。「コンディションはとてもいいです。あとは鉄のフレームにどれだけなじめるか」と好感触。2目も打鐘から仕掛けて11秒1―11秒3の快ラップで押し切った。「問題はないけど、まだ良くなる余地はある」と確かな手応え。決勝はナショナルチームの先輩である渡辺一成、山崎賢人らと対戦。道中競り合いもあったが、最終的に捲って決着をつけた。

 この後は自転車競技2月にマレーシアで行われるアジア選手権に出場予定。競輪は3月に伊東で行われるウィナーズC(GⅡ)に参戦する。「アジア選手権で優勝して、グレードレースでしっかり結果を残せたらと思っています」。自転車競技と競輪の二刀流でアピールする太田。大谷級の活躍に期待したい。

 ◇太田 海也(おおた・かいや)1999年(平11)7月27日生まれ、岡山県出身の25歳。師匠は藤田昌宏。備前緑陽高時代はボート部に所属。総体のダブルスカルで優勝。22年小倉でデビュー。23年ヤングGP優勝。1㍍74、78㌔。血液型O。

 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年(昭42)生まれ。愛知県出身の57歳。92年スポニチ入社。97年から2年間競輪記者を経験。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。昨年4月に26年ぶりに現場復帰。

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