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【記者コラム】侍ジャパンばりに層が厚い北日本勢

 日本列島が歓喜に沸いた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。14年ぶりに世界一を奪回した日本の一番の強みは〝層の厚さ〟。チーム一丸の全員野球にしびれた。

 では競輪で層が厚い地区はどこだろうか。4年前に自身のコラムで書いた各地区ごとの平均競走得点を導き出す〝ライン力〟を計算。全S級選手を8つの地区(北日本、関東、南関、中部、近畿、中国、四国、九州)に振り分け、今期ここまでの累計競走得点を合算し同出走数で割る点数。戦力充実のラインをあぶり出してみたい。

 1位に輝いたのは102・70点の北日本勢。新田祐大、佐藤慎太郎、新山響平のS班3人を擁するだけでなく、成田和也、山崎芳仁などタレントそろい。若手、中堅、ベテランと各年代で成績が安定している。ここにナショナルチームで活躍中の中野慎詞が加わればラインアップはさらに強力。まさに巨大戦力だ。

 2位は個人成績で平均競走得点1位の脇本雄太、同2位の古性優作が率いる近畿勢で102・10点。輪界最強ツートップに加えて三谷竜生、稲川翔の実力者も健在。平均年齢35・7歳と他地区に比べて若く、底上げもできている。結束力が強い常勝軍団だ。

 3位は101・68点の南関勢で九州勢をわずかに上回った。郡司浩平、深谷知広の二枚看板に、リードオフマンとなる先行選手が着実に育ってきている。4位の九州勢は若手機動型が芽を出し始めたのが躍進の要因だろう。

 侍ジャパンの投手陣が継投策で世界一へたどり着いたように、競輪もラインの結束で協力して勝ち上がり、たすきを渡しながら頂点を目指すところは似ている。ビッグ戦線に豊富な人材をどれだけ送り込めるかが勝利への近道。〝個の力〟と〝輪の力〟が重要だ。

 ◇小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の39歳。06年スポニチ入社。予想では調子、ラインの結束力を重視。今年は紫波(岩手)、泉崎(福島)、境川(山梨)などの自転車競技場へ足を運びたい。

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