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【記者コラム】北井 Jリーグ仕込みの脚力で躍進

 昨年、史上最速でGⅡ優勝を達成した山口拳矢を筆頭に活躍している117期。その中で25人がS級に昇格と、逸材ぞろいの世代と言えるだろう。117期に負けじと119期の面々も徐々に頭角を現してきた。代表格であるのが吉田有希。昨年10月にS級に特進してから兄・拓矢譲りのパワーを武器にFⅠで3V。今年はさらなる活躍にも期待がかかるスーパールーキーだ。犬伏湧也も抜群のスピードとパワーを発揮して奮闘中。12月高知でS級初Vを挙げると、大宮記念の準決では深谷知広と白熱のバトルを展開。優出は逃したが、成績以上に存在感が光ったシリーズとなった。

 119期の両雄に負けないと日々、切磋琢磨(せっさたくま)してS級を目指しているのは北井佑季=写真=だ。プロデビューは31歳と遅咲きだが、Jリーグで8年間活躍した異色の経歴の持ち主。プロサッカーリーグで鍛えた脚力は本物で、12月レインボーカップチャレンジファイナルを制して特別昇班。その後も勢いは加速。1、2班戦初戦の1月小田原は完全V。続く大垣は連勝で決勝に進出した。

 「そんなに完全Vは意識してない。勝ちたい気持ちもあるけど、しっかりと自分の力を出し切って結果も付いてくれば」と結果よりもレース内容を尊重。決勝では最終バックを取る仕掛けでラインの落合達彦を引き連れて完全V。言葉通りにレース内容を重視した走りで、結果も出してスケールの大きさを感じさせる逸材だ。

 能力の高さはサッカーで磨き上げられた脚力だけではない。実質、同門で昨年のガールズグランプリ覇者・高木真備が練習相手で、環境は充実。日々成長を続けている。次開催の川崎FⅡ(2月6~8日)では、さらに成長した姿を地元のファンに披露。完全VでS級特進を達成してほしい。(栗林幸太郎)

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