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【記者コラム】名勝負生む「小倉競輪祭」

 「小倉競輪祭」は今日開幕。6日制のナイター開催になり4回目を迎える。

 私が初めて競輪祭を取材したのは90年11月の第32回大会。当時は風が冷たい屋外400バンク。滝沢正光(千葉=引退)のグランドスラム(特別競輪全冠制覇)を見ることができた。私にとって小倉競輪祭は冬のボーナス前の時期、借金してでも打ち込んだ特別競輪だったので思い出も多い。

 91年は小橋正義(岡山=引退)が逃げた神山雄一郎の番手に飛び付いて特別初優勝。92~94年は吉岡稔真(福岡=引退)がホームバンクで3連覇。吉岡の4連覇が懸かる95年は、世界選手権の落車骨折の影響で吉岡が欠場。今度は神山雄一郎が95~97年に3連覇を達成した。速い吉岡、強い神山。この数字が「東西大横綱時代」を物語る。

 98年からは舞台をドームに移した。ドームは前橋(90年)に次いで2場目。ドーム元年は吉岡の1着失格により加倉正義が優勝。この年までは新人王戦(デビュー3年未満の上位36人)が前半4日間で行われた。新人王に名前を刻んだのは神山を筆頭に高木隆弘、太田真一とビッグネームがそろう。

 99年から4日制となり、02年から1月開催(新年初のGⅠ)に移行。02~03年は山田裕仁(岐阜=引退)が連覇。02~03年の山田はダービー連覇、GP連覇という偉業を達成した。05年は神山の逃げに乗り、後閑信一(当時群馬=引退)がGⅠ初制覇。99年と06年に優勝した〝小倉〟竜二の芸術的なハンドル投げも記憶に残る。そして09年から定位置の11月末開催に戻り現在に至る。今年も記憶に残る名勝負が繰り広げられる。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の59歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生デビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋35年目。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り、競り。