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【記者コラム】大きく羽ばたけ丸山留依

 8月21~23日まで開催された奈良FⅠ戦は、青柳靖起(25=佐賀・117期)がうれしいS級初優勝を決めた。九州連係で同学年の梶原海斗の突っ張り先行に乗る会心の展開。「同期がS級で優勝しているし、やっとですね」。卒記チャンプがようやく結果を挙げた。今後はグレードレースでの活躍に期待だ。

 一方、A級戦を制したのは19歳の丸山留依(静岡=127期、写真)。ビッグ競輪の常連だった啓一(現A級2班)を父に持つ二世レーサーだ。同期では2人目の特別昇班(宇都宮31❶はルーキーシリーズプラスで対象外)を果たした。

 前検日は緊張した面持ち地だったが「自分の力試しの気持ちで、思い切って走りたい」ときっぱり。先行で力を付けて上(S級)を目指している。初日の予選はスタートで出遅れて後ろ攻めとなったが、打鐘前から先行態勢。平均ペースの逃げだが、力強く押し切った。

 準決も1番人気に推されたが、ベテランの竹沢浩司の突っ張りに翻ろうされた。1周半は外を踏みっぱなしの苦しいレース。何とかしので2着で決勝へ進出。

 「車があんまり進んでいないし、調子は良くない」。

 決勝は酒井拳蔵を先頭に3車で結束する近畿勢や、竹沢との対戦。赤板前から先頭に立ち、巻き返す酒井を封じ切る。最後の末脚も確かで、特昇班初戦でいきなり逃走Vを飾った。

 「地脚タイプ。全体的にレベルアップしたい。来年の地元の静岡記念で父と一緒に走りたいですね」。

 同期では早期卒業の市田龍生都が抜けた存在だが、丸山も未知の魅力がある。静岡期待の機関車として大きく羽ばたいてほしい。(下野 章雄)

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