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【記者コラム】大ちゃんスランプ脱出へ変わり身期待

 前橋FⅠ(23~25日)に出走した地元の小林大介(44=79期)に話を聞いた。普段から笑みを絶やさず明るい〝大ちゃん〟。もっぱらの話題は競輪ではなく彼がこよなく愛する趣味のギャンブル。最近は愛馬会員になってデビューした愛馬の走りに一喜一憂している。そんな大ちゃんが「今がデビューして一番のピンチかもしれない…」と深刻な表情で切り出した。

 確かにここ数年、優勝から遠ざかっているが、07年からずっとS級1班を維持し続けている。成績を見る限り極度の不振には見えないが、本人にしか分からない微妙な感覚によるスランプが長引いているようだ。「駄目な原因は分かっている。ただ、それがあまりに多すぎて。どれだけ時間がかかってもいいから悪いところを一つ一つつぶしていくしかない」と明かす。

 初日特選では売り出し中の新鋭・嘉永泰斗(24=熊本・113期)の番手を回ったが、踏みだしに付いていけず7着。そこで大きな決断をした。「デビューして26年間でシューズは3足しか使っていない。今のシューズもボロボロだけどビニールテープで補修して何とか持たせている」。それだけ、長く履き慣れたシューズへのこだわりがあるが、ふがいない初日の走りから「前のシューズではダッシュに対応できない」と4足目のシューズを導入。そのかいあって準決は2着と好結果。決勝では前を任せた古屋琢晶と共倒れの6着に終わったが、何とかスランプ脱出の糸口はつかめたか。京王閣FⅠ(4月1~3日)の後は川崎・桜花賞、いわき平・ダービーと大一番が控える。大ちゃんの変わり身に大いに期待したい。

狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日生まれ、神奈川県出身の57歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰した。取材する機会の多いミッドナイト競輪は競走得点順になり「何番車ですか?」と尋ねられることもなくなった。

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