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【記者コラム】太田トップグループの勢力変える

 コロナウイルス感染拡大の影響で競輪の中止が続いている。20、21、22日の3日間は中止が重なり、全国で開催がまったく行われない事態となった。中止が続く中で、16日からの玉野FⅠを取材したが、検車場の雰囲気はいつもと違った。選手、関係者の全員がマスクをしているのはもちろん、室内での取材は避け、外に出てきた選手に距離を置いて話を聞くのがマナーとなる。この状況の中で選手の練習環境も変化している。競輪場が使えないことで、家での練習が主体になっている。3月ウィナーズカップで決勝3着と大活躍したルーキーの高橋晋也も「ウエートトレーニングやワットバイクでできる限りのことはやってきました」と話すが不安は隠せない様子だった。
 
 そんな中で存在感を示したのがガールズの太田りゆだ。昨年は東京五輪出場を目指し競技に専念してきた。前走の久留米で昨年8月以来のガールズケイリンを走りVを飾った。迎えた初日は長沢彩を相手に勝利。2日目はガールズ屈指の実力者・梅川風子との対戦だった。先まくりを決めたが、梅川の強襲を浴びて2着に。それでも「踏んだ感じは軽かったです」と笑顔を見せた。決勝戦でも梅川の前に敗れたが、今後の活躍が楽しみな3日間だった。
 
 東京五輪の出場権をめぐっては、3月世界選手権で日本のケイリン出場は1枠が決まった。しかし、開催が1年延期になったことで今後の状況は流動的だ。太田は競技を続けながら「月に1本のペースでガールズを走ることになりそうです」と話す。女王・児玉碧衣ら対戦が楽しみな選手はまだまだいる。ガールズの走りを取り戻してくれば、トップグループの勢力を変える快走は必至だ。(緒方 泰士)

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