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【記者コラム】新山”先行日本一”脇本超えの可能性

 〝先行日本一は誰?〟とファンに問えば、ほぼ100%「脇本雄太(31=福井・94期)」と答えるだろう。昨年、GⅠ高松宮記念杯と寛仁親王牌を制し、GPでも逃げて2年連続となる2着。本人も先行へのこだわりも強く、誰もが認める№・1だ。この脇本に先行で追いつく、そして追い越せる可能性のある男が一人。新山響平(27=青森・107期)だ。
 
 現在、脇本と同じナショナルチームでそのスピードに磨きをかけている新山。先行への意欲はレース前日からあふれ出ている。翌日のメンバーを見せると〝自力〟ではなく常に「積極的に、ラインで決まるように」と答える。そして、レースではその宣言通りに風を切る。
 
 今年の初戦となった小田原スポニチ杯(8~10日)も圧巻だった。初日特選、突っ張り先行。2日目準決、突っ張り先行。そして迎える決勝。記者たちが敵として対戦する芦沢大輔(38=茨城・90期)に〝さすがに新山さんも前受けから引くのでは〟と聞くと「いや、そこで突っ張るのが新山君ですからね」。最終日決勝、突っ張り先行。優勝こそ逃したものの、3日間で実に7周半逃げた。誰にも主導権は渡さない。〝競輪の華〟と言われる先行。新山が咲かせる華は、敵も舌を巻くほど美しかった。
 
 今年の目標は「全てのGⅠで決勝に乗ること」。小田原の走りを見れば、楽々手が届きそうにも思えた。その先には初のGP。現在の〝先行日本一〟の脇本と最高の舞台で先行争い。来年の今頃、先行日本一は誰?〟とファンに問えば、「新山響平」という答えが一番多くなっているかもしれない。
 
 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。今年は初詣には行けなかったが、全国の競輪場に〝おさい銭〟は投げまくっている。