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【記者コラム】早期卒業デビュー中野 将来は脇本か新田か

 元日に伝説の幕が開けた。117期の寺崎浩平、菊池岳仁に続く早期卒業生としてデビューした中野慎嗣(22=岩手・121期)。早期卒業を「目指して入所した」と狙って厳しい基準をクリアした。そのスピードは本物。探れば、そのルーツと言える人生初レースからすさまじかった。

 中野は少年時代、アルペンスキーに挑戦。自転車は身近ではあったが、あくまで移動手段だった。そんなスキーの大会で偶然知った自転車のレース。母に勧められ参加し、初めて自転車でスピードを競った。ただ、相棒はかご付き自転車。いわゆる〝ママチャリ〟だった。「周りはロードバイク。走り方も分からなかったので、最初から飛ばして行って。結果は30人くらいの中で9位だった」。初レース、それに自転車の性能を考えればかなりの好成績だ。それから自転車にのめり込み小学3年時に同郷・佐藤友和の走りに一目ぼれ。競輪選手になると決意した。その佐藤は今の師匠だ。

 現在はナショナルチームで鍛錬を積む。なんと所属はAチーム。単純な力比べはできないが新山響平、寺崎浩平がBチームということを考えれば凄さが際立つ。世界を相手にする脚力はデビュー戦から全開。1~3日の前橋で完全V。本人は「早期卒業生らしい走りができなかった」と不満顔だったが、決勝は打鐘からカマしてラスト1周18秒5(前半9秒0、後半9秒5)。続く10~12日の取手も決勝でも、冬の重いバンクを考えれば驚がくの上がり11秒2で圧倒。すでにS級レベルであることを証明し、当面の目標・18連勝も軽く決めそうだ。

 「自転車が楽しい。頑張った分だけタイムが出る。夢はパリ五輪出場とKERINグランプリ優勝」と自転車を愛する22歳。将来は脇本か新田か。その走りを一走たりとも見逃せない

 ◇渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の26歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。今年から競馬との二刀流になったが車券購入額は変わらない。

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