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【記者コラム】武藤龍生 大舞台で上々の手応え

 先日、岐阜競輪場で行われた「GⅡ共同通信社杯」は連日、強豪たちが白熱した戦いを展開。最後は北日本の番手捲りを破った山口拳矢が、史上最速GⅡVを達成して劇的なフィナーレを飾った。
 他にも実力者がめじろ押しだった。約2カ月ぶりの復帰戦から2場所目となった郡司浩平は、3連勝で優出。タテ脚の威力とレース勘は確実に戻っている様子で、この後のビッグ戦線でも額面通りの実力を発揮してくれそう。直近は落車が続いていた平原康多は「なかなか100%の状態にはならない」と本調子ではない様子も、共同通信社杯では優出と底力を見せた。「試行錯誤して体や自転車は少しずつ良くなっている」と走るたびに着実に復調を遂げている。賞金ランキングは目下7位で、年末の大一番へ残り2カ月が正念場。グランプリ9年連続出場へ向けてギアを上げて行く。
 平原の後輩である武藤龍生は大舞台で確かな手応えをつかんでいた。二次予選で勝ち上がりには失敗したものの、3日目には単騎戦で2着を確保するなど、最終的には特別優秀戦にまで駒を進めた。「ダービーの決勝に乗ってから、セッティングを見つめ直した。9月の富山からセッティングを変えて感覚が良くなっている。良くなってきたぶんレースも見えている」と試行錯誤しながら進化を続けている。何よりも刺激になったのは同県の宿口陽一のGⅠ初制覇だろう。関東全体が盛り上がり、間近で見ていた武藤にも火が付いた。
 特に印象的だったのが共同通信社杯の一次予選。目標不発の展開も、俊敏に切り替えると最後は鋭く中を割って2着。「関東が盛り上がっているので、置いていかれないように気持ちで突っ込んだ」と感情をむき出しに脚力よりも気持ちが勝った一戦だった。セッティングはマッチして脚力、気力ともに充実。自慢の決め脚もさえわたっており、ゴール前での鋭い突っ込みには毎回注目したい一人だ。