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【記者コラム】競輪祭連覇で浅井GP連続出場継続なるか

 19日に競輪祭が開幕。24日の決勝戦終了後に「グランプリ2019」(12月30日・立川)の出場選手が決まる。焦点の1つは浅井康太(三重=90期)が競輪祭連覇でGP連続出場を継続できるかどうか。浅井は11年のGP初出場以来、昨年まで8年連続で暮れの大一番に進出。そしてGPの舞台に強い。15、17年の優勝をはじめ2着2回、3着3回の結果を残している。
 
 ちなみにGPの連続出場回数記録は神山雄一郎(栃木=61期)が91年の初出場から01年まで続けた11回。以下、滝澤正光(千葉=引退)の10回、吉岡稔真(福岡=引退)の8回と続く。
 
 「平成を振り返る」は平成18年(06年)の京王閣GP。吉岡の通算10回目のGPは自身の引退舞台となった。90年4月デビュー、92年3月の前橋ダービーで(当時)最速のGⅠ制覇。同年12月の平塚GPで初出場V。94年にS級18連勝と数々の記録を塗り替えた。
 
 デビュー17年目の06年も3月の立川ダービー優勝。9月の花月園オールスターでは10回目のファン投票1位に輝き、絶大な人気を誇った。ただ、過去の鎖骨骨折の影響で左肩にボルトを埋め込んだまま走った体は悲鳴を上げていた。吉岡は引退を考え始めていた。
 
 この年、弊社は吉岡に翌年から〝スポニチ〟のロゴ入りユニフォームをオファー。吉岡に了解を得ていた。しかし交渉が進まない。他に吉岡が契約しているメーカーなども〝更改保留〟が続出。そこに家族がGP観戦するという情報が。吉岡が引退する――。
 
 12月26日、吉岡と親交の深かった九州の先輩記者(故人)が吉岡と会い、引退の確信を得た。その年は井上昌己(長崎=86期)がいたが「自分は今まで自力で頑張ってきた。それが僕」と自力を貫いた。2万5000人を超えるファンが見守った大一番。選手紹介から地鳴りのような吉岡コールが続いた。吉岡は9着に敗れたがレース後も「吉岡!」の声が響き渡った。1つの時代が幕を閉じた。
 
 ♤中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の57歳。慶大卒。87年4月入社。翌5月に小橋正義(引退)ら59期生のデビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋32年。平成18年一番の思い出ビッグは12月京王閣グランプリ。