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【記者コラム】脇本の歴史的快挙は近代競輪の〝究極体〟

 歴史的瞬間を見た。

 今年のダービーとオールスターを制した脇本雄太が、立川FⅠ(22~24日)2日目に新記録となる「S級19連勝」を樹立。28年ぶりに記録を塗り替えると、決勝も快勝して連勝を「20」に伸ばした。

 レジェンドたちはどう見たか。従来の記録「18」を94年に打ち立てた本紙評論家の吉岡稔真氏は「ヨコの動きがあまりないタテ重視のスピード競輪になっていることが大きい」と現代競輪が新記録を後押ししたと解説。続けて「その中で脇本の強さ、凄さは誰もが認めるところ。スピード競輪のトップレーサー。一番強い男に抜かれたのは良かった。今後は中野慎詞や太田海也が脇本の連勝記録を目指していく。これが世代交代につながる」と自身の記録を超えた脇本に最大級の賛辞を送り、その背中を追いかける大物ルーキーたちの活躍を楽しみにしていた。

 〝神様〟はこう見た。脇本と同じ立川FⅠに参戦していた神山雄一郎。吉岡氏と東西両横綱時代を築き上げた神山は「(連勝の中に)特別競輪(西武園オールスター)が入っているから凄い。なかなかできない」と絶賛。ネットやSNSでは「7車立てではなく9車立てで新記録が見たかった」という声もあったが、歴史をつくってきた第一人者たちは脇本の強さに感服し称賛していた。

 脇本は何を見た。「自分は遠い数字(連勝記録)を見てない。常にその日の1着を見ている」。東京五輪を目指し科学的なトレーニングを積み重ねた「ケイリン」。競輪道を重んじる近畿地区で機動戦士として王道を歩んだ「競輪」。「ケイリン×競輪」のミックスが強さの源だ。近代競輪の〝究極体〟と言っていい。歴史に名を刻む名レーサーはこれからも誰も見たことがない景色を見せてくれるはずだ。

 ◇小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の38歳。06年スポニチ入社。予想では調子、ラインの結束力を重視。取材で感じたメンタルが及ぼすレーススタイルの変化も推理に生かしている。

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