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【記者コラム】衝撃受けた石塚にバンク外でも感銘

 「もう巻き返すのか」。現場に出させていただいて5カ月。印象に残るレースはいくつもあったが、中でも4月7日の立川10RS級準決勝は忘れられない。石塚輪太郎(26=和歌山、写真)のトップレベルの仕掛けに思わず声が出た
 
 初手6番手から上昇し先頭に立つも、打鐘では7番手に。まくりに構えると思ったが石塚は違った。2センターから、すかさず前を叩きに踏み上げた。結果として叩けず8着も、S級の戦い方を見た。「出切れれば100点でしたけど…」と納得いっていない様子だったのも印象に残っている。「良いときなら出切れたと思う」。あのタイミングから仕掛け押し切る石塚の復活が待ち遠しい。
 
 そんな石塚は1日、105期で同期の清水裕友(25=山口)、渡辺雄太(25=静岡)と200万円を日本赤十字社に寄付。「今回の新型コロナウイルスにより亡くなられた方や、罹患された方にお見舞い申し上げます。僕たち競輪選手もファンの皆さまの前でレースをする機会を失いました。大好きな競輪がお客さまの前で1日も早く開催されるために、またホームバンクの和歌山競輪場で初のGI開催が6月に控えており、そのためにも早く終息するよう、微力ながら寄付させていただきました」とコメント。レースを走れず辛い中で、素晴らしい行いだ。さらに開催中止が相次ぐ中、ファンに少しでも喜んでもらおうとSNSで自転車の部品について解説。ファンにとってはなかなかお目にかかれない部品の画像や、丁寧な解説が反響を呼んでいる。
 
 レースで衝撃を与えてくれた石塚。世のために、競輪界のために。26歳のバンク外での行動にも衝撃、そして感銘を受けた。
 
 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の24歳。法大卒。18年4月入社、昨年12月までレイアウトを担当し1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。6月の地区内斡旋を見て、どのようなライン構成となるかワクワクしている。