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【記者コラム】〝イケメン杯〟Vライジング阿部にまばたき厳禁‼

 KEIRINライジングスターズ。今年からGⅠオールスターが6日間のナイター開催で行われるにあたって、開催されたFⅠ。10~12日は西武園と防府。13~15日は青森と向日町でそれぞれS級のレースをずらすことで、オールスターと合わせ1日中S級戦を楽しめるという狙いがあった。そんなシリーズの売り上げを見ると、S級を前半に設けた西武園は3日間で防府より2億円弱少なかった。本場での車券発売の有無や、車立て数の影響もあるが、売り上げが高い時間帯にレベルの高いレースを行えばこれだけの差が生まれる。ファンが購買意欲をそそられるのは質の高い競走だと、改めて証明するシリーズでもあった。
 
 そんな4開催には、それぞれ斡旋のテーマがあった。青森は「ヲタク」、向日町は「100期以降の若手」、防府は「33バンク好成績選手」。そして西武園は「イケメン」。その〝イケメン杯〟を制したのが宮城のプリンス・阿部拓真(30・107期)だ。
 
 甘いマスクとは裏腹にレースは暴れん坊。「落車は30回以上はあるんじゃないですか」と語るように、タテ、ヨコ、ナナメ何でもありのスタイルからケガと失格がつきまとい、昨年にはA級落ちも経験した。
 
 そんなプリンスにとって、2年9カ月ぶりとなるS級Vは実力の底上げを証明するものだった。「ここ1年でスピードをつけるためにバンクでの練習を見直した。若い子とも練習することも刺激になっています」。5月にデビューした弟子の木村佑来(19=宮城)らと練習を積んできた。西武園でのVがナショナルチーム所属の小原佑太(25=青森)にぴたりと付けきり差し切ったことが何よりの進化の証拠だろう。
 
 「目標はダービー出場。1年通して走ったことがないので(笑い)」。30歳を迎え実力ライジングしたイケメンの走りに瞬き厳禁だ。

 
 ◇渡辺 雄人 (わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の26歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。競輪選手だったらライジングは西武園(と思い込んでおく)。