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【記者コラム】7車立ては3番手の走りが重要に

 最終3コーナー。番手の選手が捲ってきたラインをブロック。内が空いた。それでも3番手の選手は内外線間を走り、前には踏まない。この3番手の大仕事が7車立てになり、より効果がある動きになっている。
 
 「3車になるのは心強いですね」と機動型の選手、その番手を回る選手の口からよく耳にする。単純に1車分、射程圏が短くなるというのもある。ただ、それ以上の意味がある。内をすくわれない。これが非常に大きい。7車立てとなるとライン構成は4車、5車は少なく、2車か3車が多い。2車ラインだと「仕事しづらい」と番手の選手が言うように、別線が3番手にいれば、ブロックした時に、空いた内をすくわれる。それが、3番手が入ればしっかりガード。ラインがしっかり生きてくる。
 
 決して勝ちに近い位置とは言えない上に、勝負どころでもラインの仕事を優先する。まさに競輪的な動きが7車でより重要となっている。
 
 4月からもFⅠ、Ⅱでの7車立て継続が決定。9車立てが面白いことはもちろん。ただ7車立てでも競輪の魅力はある。改めて〝美学〟とも言える3番手の走りに注目してみては。
 
 残念な一報が。2月24日、昨年5月にデビューしたばかりの成清龍之介さんが街道練習中に事故で亡くなった。取材したことがあるだけに、本当に悲しい気持ちになった。父で記念2勝の貴之(47=千葉・73期)に似て高身長で端正な顔立ち。在所成績も10位と期待が大きかった。ただ、話すと「緊張で走る前にお腹が痛くなってしまうんですよ…」と父の存在、在所成績からは想像できない控えめな好青年だった。ツイッターでも多くの同期が龍之介さんの死を悲しんでいだ。それも彼の人柄の良さをよく表している。将来有望で父との連係を誰もが夢に見た。まだ、21歳。早すぎる。ご冥福をお祈りします。
 
  ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。2月の小田原(FⅡ、26~28日)準決で中曽直彦(48=千葉・74期)が「龍ちゃん力を貸して」と周回中から気合を入れての1着には感動した。