2日間の短期戦「2025年全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」は25日、青森競輪場の最終日12Rでスーパープロピストレーサー(SPR)賞が行われ、古性優作(34=大阪・100期)が差して優勝。2年ぶり3回目のSPR賞制覇を飾り、賞金422万円を獲得した。きょう26日は、同競輪場で第72回全日本プロ選手権自転車競技大会が行われる。

〝スーパープロ〟の技が光った。古性は最終2センターで脇本が不発とみると、すかさず内へ。松谷をあっさりどかし、そのまま直線でスーッと突き抜けた。全く無駄がなく、流れるようなコース取りから鋭い差し脚を披露。「脚はずっと余裕があった。コースがあったら勝負できるなと思っていた。寺崎君、脇本さん、後ろを固めてくれた浅井さんのおかげで勝てた」と冷静に振り返った。
オーバーワークが響き、宇都宮記念を欠場。直前は休養に充て、勝負に出た。「体が動かなくて10日くらい休んだ。10日休むのはかなり怖いことだし、デビューしてから初めて疲れて(練習を)休んだ」と明かした。思い切った決断が功を奏し「今年一番楽だった。道中も流れている感じがした」。王者らしい俊敏な動きが戻った。
次走は毎年、大目標としている地元・岸和田の高松宮記念杯。「今回から新車を乗っているけど、いい気がする。もうちょっと煮詰めて岸和田で投入できれば。(休んだ)反動も来ると思うので、ガンガンやっていきたい」と鋭い目つきで語った。プロ中のプロらしく。古性は何度、頂点に立っても、さらに上を目指していく。(渡辺 雄人)
◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府大阪市出身の34歳。私立清風高卒。11年7月プロデビュー。通算成績は1123戦361勝、優勝49回。GⅠ8V。グランプリは21、24年に制覇。通算取得賞金は13億7207万9370円。1㍍68、77㌔。血液型O。
◆次走 優勝した古性優作は岸和田高松宮記念杯(6月17~22日)、2着の浅井康太は函館FⅠ(6月2~4日)、3着の吉田拓矢は取手記念(31日~6月3日)。
▼浅井康太(2着)古性君はさすがのコースでした。
▼吉田拓矢(3着)初手が失敗。前と後ろに迷惑をかけた。気持ちを切り替えて次の地元記念を頑張る。
▼松谷秀幸(4着)清水君が頑張ってくれた。2人で決まるかなと思ったがこのクラスに入るとやはり脚が違う。脚をつけないと。
▼武藤龍生(5着)吉田君に任せていたし最後は捲り切るかなと思ったが…。
▼清水裕友(6着)初手は良かった。並走の間に仕掛けようと思い仕掛けた。
▼脇本雄太(7着)寺崎君が頑張ってくれた。番手戦はまだまだ…。経験不足が出ました。
▼真杉 匠(8着)叩く予定だったがダッシュがなくて出られなかった。それで番手を決めにいったが…。
▼寺崎浩平(9着)突っ張るか(引いて)カマシと思っていた。突っ張り方は分かってきました。