ニュース&記者コラム

松浦 初競輪王 清水と20代ワンツー!新時代到来

 今年最後のGⅠ「第61回競輪祭」の決勝戦が24日、小倉競輪場で行われ、松浦悠士(29=広島・98期)が清水裕友(25=山口)のまくりを差して優勝。賞金3450万円と競輪王の称号を獲得した。松浦のビッグレース(GⅡ以上)優勝は初。20代ワンツーに競輪新時代の到来を予感させた。また決勝戦終了後、「グランプリ2019」(12月30日=立川競輪場)の出場9選手が決まった。
 
 今年最後のGⅠでニューヒーローが誕生した。松浦悠士、29歳。「準決勝が一番緊張した」と語る表情はどこか初々しかった。
 
 信頼する清水がまくった。チャンスが訪れた。脚は残っていた。ゴール前で差した。GⅠ初優勝。準決勝のリプレーを見ているようだ。20代のワンツーに小倉競輪場が揺れた。 
 
 ゴール直後、ファンの声援に応えて手を振る。ヘルメットをスタンドに投げ入れた。仲間による胴上げを終えて向かった表彰式。「本当にうれしい。いろいろな人に支えてもらったし感謝しかない」と思いを語った。 
 
 今大会はグランプリ争い(賞金順位)のボーダーライン上で迎えた。今年は2月の別府全日本選抜(決勝6着)、5月の松戸ダービー(決勝8着)をはじめ高いレベルで活躍。「GⅠ優勝とグランプリ出場」を目標に掲げた。決勝戦は完走すればGP出場という条件。「そこまでの緊張感もなく走れた」。堂々たる競輪王の誕生だ。
 
 「昨年の防府記念から清水君の脚力に追いつくことを目標に頑張ってきた。清水君についてければ(GⅠを)勝てると思っていた。もちろん、この優勝も清水君のおかげです」。清水の名前を何度も口にした。新風を吹かせたこの2人が、次代の競輪界を背負う。
 
 グランプリ出場、そしてGⅠ初制覇。「グランプリは出るだけが目標ではない。清水君とワンツーできるように頑張ります」。暮れの大一番。中国勢の動きは大きな焦点となりそうだ。(中林 陵治)
 
 ♤松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日生まれ、広島県広島市出身の29歳。市立広島工業高卒。10年7月プロデビュー。通算成績は824戦216勝。主な優勝は第61回競輪祭(19年)。1㍍68、73㌔。血液型O。
 
 ▼清水裕友(2着)吉田君が遅めに来たから覚悟を決めた。決着がつくのに時間がかかった。一瞬、夢を見たが…。
 ▼諸橋 愛(3着)平原選手が飛ばされた後、リカバリーできたが3着では意味がない。
 ▼柏野智典(4着)失格を2回しているのも影響した。肝心のところでちゅうちょしてした。
 ▼木暮安由(5着)前でああなった(競りに)し仕方ない。和田さんの後ろになるなど位置取りも反省点。
 ▼和田健太郎(6着)吉田の後ろが併走になってたHSが勝負でしたね。仕掛ければ展開も違ったでしょうが…。
 ▼坂口晃輔(7着)9番手で全く出番がなかった。悔しい。
 ▼吉田拓矢(8着)先行はできたが相手(清水)が一枚上だった。
 ▼平原康多(9着)二分戦だったし清水君の飛び付きは想定していた。外で負けたし仕方ない。

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