別府競輪のGⅢ「オランダ王国友好杯」は最終日の28日、第12Rで優勝賞金520万円とGⅢのタイトルを懸けた決勝戦が争われ、伊藤颯馬を追走した阿部将大(28=大分)が3角から番手捲りを決め快勝。6月函館以来、4度目のGⅢ優勝を4連勝で飾った。
レースはスタートで阿部が出て、伊藤―阿部―松谷が前受け。これに単騎の武藤が続き、中釜―古性―浅井―松浦―岩津で周回を重ねる。残り3周を前に上昇した松浦が中釜にフタをすると中釜を出させずに4番手に入る。打鐘で中釜―古性が仕掛けるが伊藤は突っ張り、中釜は後退。古性は4番手の松浦の後ろに入る。伊藤―阿部―松谷―松浦―古性―浅井―武藤―岩津―中釜の順。バックで松浦の捲りに合わせ阿部が番手から出る。松浦は松谷のけん制で失速。最後は阿部が松谷を振り切って1着でゴールした。
爽やかな笑顔で表彰式に臨んだ阿部は「ラインのおかげで地元で勝てて本当にうれしい。全開で行ってくれた(伊藤)颯馬の気持ちに応えるためにも、しっかりタテに踏もうと。捲ってきた松浦さんの姿は見えていなかった」と振り返る。地元選手のVは実に23年ぶり。「SSの選手がいる中で自分への声援が一番大きかったのは力になった。今後の目標?頑張ってSSになれるように」と話してファンの声援に応えていた。今年3度目のGⅢVと一気にブレークした阿部が後半戦の台風の目となる。
◇阿部 将大(あべ・まさひろ)1996年(平8)6月14日生まれ、大分県出身の28歳。117期生として20年5月に小倉でデビュー。GⅢは先月の函館・万博協賛に続く3連続Vで通算4回目のV。通算成績は335戦129勝。1㍍74、74㌔、血液型A。
◆次走 優勝した阿部将大、2着の松谷秀幸、3着の古性優作はいずれも8月13~18日のGⅠ平塚オールスターに出走予定。