京王閣競輪のGⅢ「ゴールドカップレース」は11月1日、12Rで決勝が争われ、宿口陽一(38=埼玉・91期)が21年10月の前橋「ドームスーパーナイトレース」以来、2回目のGⅢ優勝を飾った。
SSの意地 感謝と反省
レースは平原がSを取る。森田―平原―宿口―中田―吉田―坂井―高橋―佐々木―北井で周回。残り2周から森田が後続を警戒しながら徐々に踏み出す。佐々木は内を突いて5番手に上昇。打鐘で森田がペースを上げると佐々木はさらに宿口の内まで上昇。吉田が6番手から仕掛けるが不発。坂井は吉田が不発とみると自ら捲る。平原も森田追走から番手捲り。平原が好スピードの坂井を張りながら直線に向かうと宿口が空いた内を伸びて優勝した。
宿口は「平原さんのお尻だけ見て離れないように集中して走った。前の森田君と平原さん、後ろの中田君のおかげです」とラインの仲間に感謝した。しかし「自分の(3番手の)仕事ができなかったし、平原さんにアドバイスを受けた」と内容には課題もあった。
昨年6月の高松宮記念杯の優勝でSSとして迎えた今年は「ふがいないレースばかり。レースに余裕がなさ過ぎて」厳しいレースが続いている。それでも「自分なりに練習して(今年最後のGⅠの)競輪祭は頑張りたい」と語っており、最後の逆転劇に望みをつなぐ初の記念優勝となった。
◇宿口 陽一(やどぐち・よういち)1984年(昭59)4月3日生まれ、埼玉県ふじみ野市出身の38歳。県立川越工卒。06年7月プロデビュー。通算成績は1398戦341勝。主な優勝は第72回高松宮記念杯(21年)。1㍍68、72㌔。血液型AB。
◆次走 優勝の宿口陽一、2着の坂井洋、3着の平原康多の3人は10~13日の四日市記念。