サマーナイトフェスティバルと同日の7月17日に開催された「ガールズケイリンフェスティバル2023」は久米詩(23=静岡・116期)が優勝、賞金320万円を獲得した。
決勝VTR 吉川―山原―石井―児玉―小林―野口―久米。久米が上昇して2番手に入るも石井が動いて吉川―石井―山原―久米―児玉―小林―野口に。最終Hで児玉が先制して久米、吉川が追う。G前で久米が児玉をかわし1着。吉川2着。児玉は末欠き4着。
再発走動じず碧衣の番手から突き抜けた
躍進著しい久米が鋼のメンタルで2度目のビッグ制覇を成し遂げた。「以前なら負けても次に練習を頑張ろうと思っていたが、今回は〝やってやるぞ〟という気持ちで挑めたのが勝ちにつながったのかな」と振り返り勝利の余韻に浸った。
号砲直後に野口が落車するアクシデント。大一番は10分遅れ、仕切り直しの再発走となったが「これからの選手生活の中でこういうことはある。初めての経験だったが、しっかり対応して集中し切れた」と久米は全く動じず冷静沈着。児玉が最終ホームからカマして行く展開も読み通り。首尾よく児玉後位にスイッチすると、最終コーナーから差し脚を伸ばして華麗に突き抜けた。「以前の私なら(山原)さくらさんについて行って3番手の勝負だったが(児玉)碧衣さんの番手勝負ができた。レースの組み立てで成長できました」と日々進歩する自身の走りに胸を張った。
賞金ランクは首位をキープ。「グランプリを目指して賞金を積み上げられた。出るだけで終わらず優勝を狙えるように準備したい」。その笑顔は日本三大夜景の函館が誇る「100万ドルの夜景」と同じようにキラキラと輝いていた。
(小野 祐一)
◇久米 詩(くめ・うた)1999年(平11)9月3日生まれ、京都府向日市出身の23歳。私立園田学園高卒。通算成績は331戦134勝。通算取得賞金は5708万円。主な優勝はガールズコレクション平塚(23年)、ガールズフェスティバル(23年)。1㍍60、60㌔。血液型O。父は久米康徳(京都=引退)。
◆次走 優勝した久米詩は松戸(27~29日)、2着の吉川美穂は小倉(23~25日)、3着の石井寛子は前橋(8月5~7日)へ。