向日町競輪の「第7回施設整備等協賛競輪・京都向日町カップ（ＧⅢ）」の決勝戦は11日、12Ｒで行われ、好位を確保した簗田一輝（27＝静岡）が３半から鋭く踏み込み強襲劇。うれしいＧⅢ初優勝を飾った。２着には志村太賀、３着には黒沢征治が入った

　朝倉がスタートを決めて前から朝倉―黒沢―志村の関東勢、中団に佐々木―佐藤―小島の南関勢、簗田―二藤の静岡勢が続き単騎の阿部将は最後方。赤板前に簗田がインを切りに出たが正攻法の朝倉が突っ張り先行で黒沢を連れて全開。３番手に簗田がはまる。ホームから阿部将が勢い良く仕掛け、２角から併せて出た黒沢との両者が雁行。３番手を確保していた簗田が内から盛り返す志村をさばいて3半スパート。外を一気に突き抜けた。
　「今の状態で優勝できるとは思っていなかった」とヒーローは半信半疑だったが「しっかり（好位を）取り切れたのがポイント」
　位置にこだわっての自在な戦法で優勝を奪い取って２着・志村、３着・黒沢とともにＧⅠ競輪祭（11月21～26日、小倉）の出場権ゲットを果たした。
　グレードレースに限らず目の前の競走に全力投球していく簗田は「これからも〝ととのった〟競輪人生を送りたい」と〝競輪サウナ部〟らしい誓いで締めくくった。

　 ♢簗田　一輝（やなだ・かずき）1996年（平８）１月９日生まれ、静岡支部所属の27歳。107期生として15年７月、静岡でデビュー。捲り主体の自在型として縦横な攻めを見せる。向日町でＧⅢ初優勝。通算成績644戦195勝。１㍍70、74㌔。血液型Ｂ。

　♦次走　優勝した簗田は伊東ＦⅠ（21～23日）、２着の志村は名古屋ＦⅠ（19～21日）、３着の黒沢は平塚ＦⅠ（16～18日）。