四日市競輪の「開設72周年記念・泗水杯争奪戦(GⅢ)」は12日、第12Rで決勝戦が行われ浅井康太(39=三重)が6番手先捲りを決めて6回目の地元GⅢ優勝(地元記念は5回目)を達成した。2着は和田健太郎、3着は川口公太朗。脇本雄太は9着に敗れた。
地元で意地を見せた。浅井は10月の奈良で落車。直前に胃腸炎で体調を崩し万全とは言えない状態での大会入り。体重も5㌔ほど落ちていた。それでも最後はしっかり仕上げた。これぞGP2冠の調整力だ。
小川―橋本―栗田―浅井―川口―坂井―和田―脇本―南で周回。赤板でも脇本に動きはなく、口火を切ったのは坂井だった。四国勢はそれを送り出し、浅井は後ろ中団の6番手。前のペースと、後ろで構える脇本の気配を把握しつつ、1コーナーで会心スパート。
「犬伏(湧也)君が相手だった大垣記念(優勝)のイメージで走った。落ち着いて判断できました」
何よりもファンの声援が浅井の背中を押した。
「声援はプレッシャーにも、後押しにもなる。ただ自分が中部の第一線で活躍しているのは残念なこと。若手には自分以上の力を付けて頑張ってほしい」
中部地区の未来を危惧してこその厳しい言葉だ。個人的に33回目のGⅢ優勝は競輪祭へ大きな弾みとなった。さあ今年もGP一発勝負へ出陣だ!
◇浅井 康太(あさい・こうた)1984年(昭59)6月22日生まれ。三重県出身の39歳。90期。11年の寛仁親王牌、オールスター、18年の競輪祭でGⅠ3V。15、17年のKEIRINグランプリ覇者。GⅢ優勝は6月の大垣記念以来33回目。1㍍80、75㌔。
♦次走斡旋 優勝した浅井康太と2着の和田健太郎は21~26日のGⅠ競輪祭(小倉)、3着の川口公太朗は18~20日の玉野FⅠ。