奈良競輪の開設71周年記念「春日賞争覇戦(GⅢ)」は13日、12Rで決勝戦が行われ、松浦悠士(31=広島、98期)が中四国ラインの結束で番手捲りの宮本隼輔を差してV。今年初、そして14回目のGⅢVを飾った。今シリーズが復帰戦の脇本雄太は7着に終わった。
奈良記念決勝 松浦悠士(31=広島・98期)がゴール前で番手から出た宮本を差し切って優勝。松浦は21年12月の広島以来14度目のGⅢ優勝となった。
柏野がスタートを決めて石原―宮本―松浦―柏野―西田―脇本―古性―吉田―宿口で周回。青板B手前から吉田―宿口が上昇し脇本を下げさせる。赤板から石原が踏み上げ先行態勢。6番手に吉田、8番手に脇本で一本棒のまま。最終2角から宮本が番手捲り。脇本は車間を空けてタイミングを計るも仕掛けられず。G前で松浦が宮本を差し切る。最終Bから踏み上げた吉田が柏野を捉え3着。
最強〟を倒すための中四国5車結束。石原がグングン飛ばす。宮本が番手から出る。後ろも柏野、西田ががっちりガード。復帰戦でも圧倒的な強さを誇った脇本を、後方に置いたまま先頭でゴールを駆け抜けた。松浦は「石原君のカカリも凄かったし、宮本君がいいタイミングで仕掛けてくれた。準決勝は個の力で勝てなかったので、ラインの力で勝ててうれしい」と笑顔で振り返った。
さあ、次走は今年初のGⅠ全日本選抜。松浦は「今回はフォームもバチっと来たし、体の使い方もいい発見がありました。右肩上がりです」と手応えを口にした。勝利と収穫。4つ目のGⅠ奪取へ最高の弾みがついた。
◇松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日生まれ、広島県出身の31歳。競輪選手養成所98期の13位で2010年7月デビュー。通算成績は1023戦293勝。GⅠ優勝3回。1㍍68、73㌔。血液型O。
◆次走 優勝の松浦悠士と3着の吉田拓矢は全日本選抜(取手、20~23日)、2着の宮本隼輔は防府FⅠ(17~19日)。