奈良競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪、開設73周年記念「春日賞争覇戦(GⅢ)」の決勝戦が25日の12Rで行われ、2コーナーから捲った三谷竜生(36=奈良、101期)が激戦を制して優勝した。これで奈良記念は連覇。2着に兄の三谷将太が入って、兄弟ワンツー決着となった。
3派に分かれた近畿勢はガチンコの力勝負。正攻法に立った古性が、8番手から始動した脇本の動きを見ながら打鐘前から目イチ駆け。襲いかかった脇本だが、南のけん制に合いダウン。1角から菅田が勢い良く捲ったが、これにスイッチした三谷竜がさらに強引に仕掛けて捲り切った。
「本当にうれしい。落車が続いて良くない中、ここへ向けて練習して日に日に良くなっていました」
最終日にバッチリはまった。見事な奈良記念連覇。18年当地記念以来となる兄・将太との兄弟ワンツー決着という最高の結末だ。
「古性君、脇本君が気迫のレースをしてくれて、自分にチャンスが向いた。(菅田に)自然にスイッチできたし、そのままの勢いで捲っていきました。兄にやったなって言われましたよ」
昨年の11月競輪祭の失格で3月は斡旋が止まる。「4月から走るのを見据えて、しっかり練習をしたい」と前を向いた。復帰後は本来の三谷竜らしい勇姿を見せるだけだ。(下野 章雄)
♢三谷 竜生(みたに・りゅうき)1987年(昭62)9月5日生まれ、奈良支部所属の36歳。101期生として12年7月に向日町でデビュー。GⅠは3V、18年の静岡グランプリも優勝と堂々たる実力者。通算成績は969戦283勝。1㍍68、77㌔。血液型B。
次走 優勝した三谷竜は3月は斡旋なし。2着の三谷将は大宮FⅠ(3月1~3日)、3着の菅田は平FⅠ(3月1~3日)。