宇都宮競輪の開設74周年記念「ＧⅢ宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」は21日、12Ｒで決勝戦が行われ、真杉匠（24＝栃木・113期）が地元記念初優勝を飾った。真杉の記念優勝は22年７月の小松島以来、３回目。２着に佐々木悠葵、３着は浅井康太。

　レースは真杉がスタート。山田―真杉―佐々木悠―浅井―内藤―佐々木雄―久田―松浦―岩津で周回。打鐘から久田が仕掛けるが山田が突っ張る。久田も踏むが真杉にさばかれ不発。山田―真杉―佐々木悠の主導権に浅井が続く。松浦―岩津は7番手に下げる。最終Ｂから真杉が番手捲り。真杉―佐々木悠に続いた浅井が踏み込むが佐々木悠がけん制。真杉が押し切り、佐々木悠が2着。
　真杉は「山田君が強かった。最後は苦しくて（優勝が）自分かどうか分からなかった。山田君のおかげです」とレースを振り返り、山田に感謝した。
　宇都宮記念を栃木登録の選手が優勝したのは09年の神山雄一郎以来、14年ぶりの快挙。真杉は「優勝は素直にうれしい。どんな形であれ、地元の優勝はうれしい」と笑顔を見せた。
　今後の目標は「ダービーを優勝した（山口）拳矢さんと同じ舞台で走れるように頑張りたい。自分でＧⅠを獲れるように」。着実に上昇する真杉が今年後半のビッグ戦線先行争いの流れを左右することは確かだ。

　◇真杉　匠（ますぎ・たくみ）1999年（平11）２月１日生まれ、栃木県宇都宮市出身の24歳。作新学院高卒。18年７月プロデビュー。通算成績は413戦167勝。１㍍75、76㌔。血液型Ａ。

　◆次走　優勝の真杉、２着の佐々木悠葵、３着の浅井康太はいずれも27、28日の富山全プロ記念競輪を予定している。