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【岐阜FⅠスポニチ杯最終日決勝】伊藤裕貴 まくってV

 岐阜競輪のS級シリーズ「織田信長杯・スポーツニッポン杯(FⅠ)」のS級決勝戦は9月27日、第9Rで争われ、最終3番手から捲った伊藤裕貴(28=三重・100期)が押し切り、昨年4月岸和田FⅠ戦以来の優勝を飾った。

 

 2着は川村晃司、3着は村田雅一が入線。

 

スポニチ杯のカップと花束を手にする伊藤裕貴

 

 レースは意外に単調な展開だった。

 

 初手は伊藤裕―山口が正攻法に構え、中団に川村―神田―鷲田、後方に市村―村田の兵庫勢。淡々とした周回から兵庫勢が叩いて先行態勢。すんなり3番手のポジションをキープした伊藤に絶好の展開となった。車間を切って後ろの川村をけん制した伊藤が、追いついた勢いで2角から一気捲り。番手に飛び付いた村田と伊藤マークの山口がもつれる流れもあったが、力強く押し切った。

 

 「川村さんも強いので後方に置きたかった。風が強く先行ではきついかなと思ったんで…」。展開が向いたとはいえ実力は示した。

 

 18年の2月に街道練習中に追突事故に見舞われ腰椎圧迫骨折の大ケガ。その影響もあり、前回豊橋の直前に腰痛が出るなど不安も抱えての参戦だった。しかし、「3日間、しっかり走れたんで」とレースでは自分なりの走りはできた。

 

 「これで勢いを付けて(後半戦に向けて)戦いたい。甘くはないですけどね(苦笑い)」

 

 中部勢期待の機動力型としてアピールしていく。
(下野 章雄)

 

 ♤伊藤 裕貴(いとう・ゆうき)1992年(平4)2月2日生まれの28歳。三重支部所属。11年7月富山でプロデビュー。通算成績は761戦194勝。18年2月の大ケガを克服して復帰。中部地区の自力型として期待する存在だ。1㍍84、75㌔。血液型B。

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