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【岸和田GⅠ第73回高松宮記念杯】古性 魂の地元V

 古性が地元GⅠ制覇――。「第73回高松宮記念杯」の決勝戦は19日、岸和田競輪で行われ古性優作(31=大阪)が優勝。優勝賞金3532万円(副賞含む)を獲得した。高松宮記念杯優勝は初めて、GⅠ優勝は今年2月の取手全日本選抜以来、通算3回目となった。

 ゴール直後にこん身のガッツポーズ。ウイニングランで古性は、ファンの声援に何度も最高の笑顔で手を挙げ応えていた。
 「選手紹介の時の声援が凄くてジーンときました。優勝したら泣くなと思ったけれど、ヨッシャの気持ちが泣くのを越えました」
 終わってみれば地元エースの完勝で大団円だが、そこまでの道のりは決して平たんなものではなかった。5月日本選手権以後、体と自転車がマッチしてない状態が続き、直前には股関節を痛めて思うような練習ができなかった。地元開催のプレッシャーはもちろん「脇本さんがいない時でも結果を出すことが求められる」と重圧は半端なものではない。その背中を押してくれたのが近畿地区の仲間だった。初日の野原、2日目、3日目の岡崎が気持ちの入った走りで王者を引っ張る。「ラインの力で決勝に乗せてもらった。あとは自分がすべての力を出し切るだけでした」と感謝の言葉も忘れない。
 この優勝で獲得賞金は1億円をオーバーして脇本に続く2位に。今年すでにGⅠ2Vでグランプリ王者の責任をしっかりと果たしている。「今のところは100点です」と話すが、勝負に懸ける気持ちに少しもかげりはない。「一戦、一戦これが最後だと思って全力を尽くすだけです」とキッパリ。西武園オールスター(8月9~14日)ではGⅠに帰ってくる脇本とそろい踏みの予定。最強を誇る近畿両者が、今後もビッグレースの主役になる。

 

 ◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府大阪市出身の31歳。清風高卒。11年7月プロデビュー。通算成績は920戦275勝。通算取得賞金は6億134万円。主な優勝は第64回オールスター(21年)、グランプリ2021(21年)、第37回全日本選抜競輪(22年)、第73回高松宮記念杯(22年)。1㍍68、77㌔。血液型O。

 

 ◆次走斡旋 優勝した古性優作はGⅢ久留米記念(25~28日)、2着の山田庸平はGⅢ小松島記念(30日~7月3日)、3着の園田匠はGⅡ玉野サマーナイトフェスティバル(7月16~18日)。

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