川崎競輪FⅠスポーツニッポン杯争奪戦は、あす23日から25日まで3日間にわたって開催される。
GⅠ初ナイターとして開催中の小倉競輪祭とS級レースの昼夜リレーを意識した7R制、9車立てオールS級戦(1R発走10時55分、最終7Rは13時55分)「KEIRINフェスティバル」。きょうが決勝の西武園、岐阜からバトンを受け、6日間の後半戦が西の高松と同日程で実施される。
GⅠファイナルを5回経験し実績上位の藤木裕ほか阿部拓真、福田知也、大森慶一、笠松信幸、池田勇人、伊藤裕貴、松川高大、内藤宣彦ら63選手により熱いバトルが繰り広げられる。>
9月に地元向日町で5年半ぶり3回目の記念Vを決めるなど復活気配の藤木裕(写真)。ヘルニアに苦しみ長く続いた不振を脱し、直近4カ月の勝率は5割を超える。そのほとんどが自力での決まり手。
前走西武園は直前に体調を崩しコンディションが万全でない中で3日間とも自力勝負。予選を打鐘先行で押し切るも、準決は逃げた中島将尊のインで粘る形から3番手に入り3着。単騎戦となった決勝は伊藤裕貴―神田龍で並んだ三重勢が二段駆けに出て、位置が7番手と悪かった藤木は仕掛けるタイミングを逸して不発という内容だった。
その後ここに入るまで中5日。状態さえ戻れば本来の力強さで他を封じ切れる。組み立てはラインができるかどうかにもよるが、基本はまくり。西武園の決勝を踏まえれば、しっかりと好位を確保して仕掛けたい。
阿部拓真(写真)が直前の武雄で今期2回目のV。決勝は持ち前の器用さを生かし、追い上げた中団から空いた内を抜くうまい立ち回り。
いわき平オールスター2日目の落車(再入8着)で肋骨を折った影響で2カ月弱欠場も、復帰4場所目の決勝で勝利の美酒を味わい再び勢いに乗るか。
前検日まで中3日で臨むここでも自力を基本にした自在戦でV争いを演じる。追い込み型で高い競走得点を持つ大森慶一、内藤宣彦が北日本で阿部と連係。ラインの厚みが増せば展開の面でも有利に運べる。
川崎がホームの福田知也(写真)も近況は鋭さがさえる。目標不在だった前走西武園準決は藤木と同じレース。後方から外を踏んだが伸び切れず9着も初日、最終日と2勝。
今シリーズは同県の松坂洋平や佐々木龍と地元同士での連係を実現させたいところ。目標がない場合でも、小回りに近い西武園と違って川崎は直線が長め。知り尽くした走路でもあり、同じ失敗をすることはないだろう。
中部勢が伊藤裕貴―笠松信幸で主導権か。伊藤は練習中の交通事故で2月に腰椎圧迫骨折の重傷を負い、5月に復帰してから前走西武園で初めて決勝に進出。結果は9着だが、同県の神田龍の前で発進。自信は得たはずで、その分だけ、ここでの走りが楽しみ。積極的に仕掛けて持ち味を発揮する。
笠松は伊藤の番手を無風で回れれば、展開は絶好。別線の巻き返しを警戒し、前で逃げる伊藤をガード。直線での抜け出しを狙う。
池田勇人は準決5着で決勝に進めなかった前走豊橋の分も今シリーズに気合。川崎は今回が今年出場3回目。2月FⅠでは優勝を決めている。8月ナイターGⅢは最後に失格も、準決を1着でクリアして決勝へ。バンクの印象は決して悪くないはず。自力で仕掛けてしっかりとパワーを見せる。
松川高大も機動力は確か。位置取りも苦にせずこなせ、前走福井の準決も中団確保からのまくりで1着。流れに乗れば一気に浮上する。
≪川崎競輪S級決勝想定メンバー≫
◎藤木 裕
〇阿部 拓真
▲福田 知也
☆大森 慶一
△笠松 信幸
池田 勇人
伊藤 裕貴
松川 高大
内藤 宣彦