S級S班の意地と意地のぶつかり合いは、郡司浩平(31=神奈川・99期=写真㊨)と松浦悠士(31=広島・98期)の1着同着。郡司は1月和歌山に続き今年2回目で通算14回目、松浦は2月奈良に続き今年2回目、通算15回目のGⅢV。記念での1着同着は20年3月玉野(郡司、新山響平)以来となる。
レースは小森―東口―松浦―小川―守沢―郡司―松谷―吉田―恩田で周回。残り2周で上昇した吉田―恩田を小森―東口が叩いて先制。3番手は吉田と松浦で並走。外並走から松浦が捲り、後方から仕掛けた郡司が大外を伸びる。長い写真判定の結果は同着。賞金は優勝賞金と2着賞金を合わせて両者に二分される。
松浦は「ないところからの優勝なのでめちゃくちゃうれしい」と笑顔。郡司は「昨年のダービーの時も際どい勝負になったけど、あの時は届いていないと感じた。今回は届いている感触があったので自分が優勝か駄目でも同着かと思った」と冷静。郡司はこれで17、19、21年に続き川崎記念優勝4回目。「平塚(記念決勝戦9着)ではお客さんに迷惑をかけた。すっきりした勝利ではないが、結果を出せて良かった」としたうえで「今年はGⅠ、GⅡで決勝に乗れていない。しっかり調整してダービーへ」と気を引き締めていた。
◆次回 1着郡司はいわき平・日本選手権(5月3~8日)、松浦は武雄記念(23~26日)、3着東口は宇都宮FⅠ(25~27日)。
◇郡司 浩平(ぐんじ・こうへい)1990年(平2)9月4日生まれ、神奈川県出身の31歳。主な優勝は20年競輪祭、21年全日本選抜(川崎)。1㍍67、80㌔。血液型A。
◇松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月2日生まれ、広島県出身の31歳。主な優勝は20年オールスター(名古屋)、21年日本選手権(京王閣)。1㍍68、73㌔。血液型O。