松山競輪の道後温泉本館全館営業再開・改築130周年記念「道後温泉杯争覇戦(GⅢ)」は12Rで決勝戦が行われ新田祐大(38=福島・90期)が最終バック2番手から捲りV。1月いわき平以来14回目のGⅢVを決めた。2着は福島武士、3着は原誠宏だった。
終わってみれば新田祐の独り舞台だった。勝負どころで内を突き地元勢を分断。真鍋の2番手を奪い、最終バックから力強く踏み込み後位になった福島の追い込みを封じて押し切った。 「決勝戦は勢いある真鍋君がいて凄く緊張したレースでした。レース中は必死で、地元勢には申し訳ないが勝負に行きました。ゴール前は絶対に負けられない気持ちでした」
2月全日本選抜で先頭誘導員早期追い抜きの失格により長期欠場。6月から復帰して、周囲の心配をよそに優勝こそないが健在のパワーを見せつけてきた。13日から始まるオールスターは出場できなかったが、しっかりGⅢで実力を証明した。
東京五輪に出場した新田祐は、パリで活躍した太田海也、中野慎詞が競輪に帰ってくることを楽しみにしている。そして出場の可能性がある11月競輪祭で「チャンスがあればしっかり体調を整えて臨みたい」と気持ちを高めていく。勢い加速するパワーにトップで戦ってきた総合力。まだまだ進化し続ける。
◇新田 祐大(にった・ゆうだい)1986年(昭61)1月25日生まれ、福島県会津若松市出身の38歳。県立白河高卒。05年7月プロデビュー。通算成績は1143戦408勝。主な優勝はGⅠ9V、GⅡ2V。GⅢ優勝は今回が14回目。1㍍72、76㌔。血液型O。
◆次走 優勝した新田祐大は川崎FⅠ(20~22日)、2着の福島武士は前橋FⅠ(16~18日)、3着の原誠宏は名古屋FⅠ(16~18日)