松阪競輪場開設73周年記念GⅢ「蒲生氏郷杯王座競輪」決勝戦が26日、第12Rで行われ、5番手から鋭く捲った郡司浩平(33=神奈川)が8月富山記念以来、19回目のGⅢ優勝を決めた。追走した岩津裕介が2着。3番手を固めた坂本修一が3着に流れ込んだ。
鋭い捲りが火を吹いた。レースは北日本勢が果敢に先行する展開。5番手で脚をためた郡司が、番手捲りを敢行した新田の上を乗り越えてVをつかんだ。
「あの形なら(山田)庸平さんが追いかけていって、自分は脚がたまった。5番手から勢い良く仕掛けることができたし、新田さんより先に仕掛けられたのは大きい」
二段駆け可能な別線の主導権取りも、冷静な組み立てが勝機をたぐりよせて、勝負どころで輪界屈指の脚がさく裂した。優勝した8月富山記念以降は、なかなかリズムに乗れなかった郡司。これで近況の走りを払拭した。
「賞金面でも新田さんや庸平さんがいて、まずは追い付かないと。ここは勝負どころだと思い、Vしかないと思った」
年末の大一番へ向けて優勝だけを見据えて、見事に結果を出した。
「自力で優勝して自信につながる。流れを自分で呼び寄せたので、これを崩さないように」。この後もGⅢやGⅠは続く。復調を示した南関のエースが、年末へ向けて勢いを加速させる。
◇郡司 浩平(ぐんじ・こうへい)1990年(平2)9月4日生まれ。神奈川県出身の33歳。99期。11年1月川崎でデビュー。17年3月高松ウィナーズカップで特別初V。20年11月小倉競輪祭でGⅠ初V。通算成績は987走354勝。46V(GⅠ2V、GⅡ3V、GⅢ19V)。1㍍67、80㌔。血液型A。
次走 優勝した郡司は久留米GⅢ(10月6~9日)、2着の岩津は大宮FⅠ(10月3~5日)、3着の坂本は奈良FⅠ(10月10~12日)。