松阪競輪「スポーツニッポン賞・秋の霜ふり本舗杯・CTC杯(FⅠ)」は9月28日、第12RでS級決勝が行われ山口拳矢(29=岐阜)が10秒8の驚速捲りで今年5回目のVゴール。
11RのA級決勝は山口聖矢(31=岐阜)が優勝。22年11月16日の大垣以来、2回目の兄弟Vリレーで幕を閉じた。
兄・聖矢と2度目の兄弟Vリレーを決めた山口拳矢
A級決勝11Rで兄の聖矢が優勝。思わぬプレッシャーを懸けられることとなったが、そこは23年のダービー王。レースになれば自ら正攻法に陣取り、別線の動きを全て把握しながら最終的に3番手を確保。伊藤の仕掛けに被る前に2コーナーでスパートを決め、10秒8のハイラップで今年5度目のVゴールを駆け抜けた。同時に22年11月16日に大垣で決めた兄弟Vリレーの再現、さらには6月の四日市に続く三重県スポニチ杯&賞の連覇という、最高のフィナーレを演出。さすが持っている男は違う。
「兄が勝って緊張したし、負けられない気持ちに。敢闘門の声出しも、いつも以上に気合が入りました」
今年も後半戦を迎え、賞金でのグランプリ出場は厳しい位置。ここからは残る2つのGⅠで優勝することだけを考えた生活となる。
「自転車の修正すべき点が見つかったし、レースで結果も出せた。GⅠに向けていい流れができました」
まずは来月23日に前橋で開幕する寛仁親王牌。盤石の状態で決戦に臨む構えだ。(岡田 光広)
◇山口 拳矢(やまぐち・けんや)1996年(平8)1月26日生まれ。岐阜県出身の29歳。117期。デビュー後は無傷でS級特進を決め、21年9月の共同通信社杯(岐阜)では史上最速のGⅡ優勝を達成。23年5月の日本選手権(平塚)でGⅠ初制覇。GⅢ優勝は4回。父は山口幸二氏(62期・引退)、師匠は叔父の富生(68期)、115期の聖矢は兄。1㍍67、70㌔。血液型A。