松阪競輪の「GⅢ開設72周年記念 蒲生氏郷杯王座競輪」は10日、12Rで決勝戦が行われ、捲った三谷竜生に乗った山田久徳(35=京都)が差して1月高松記念以来、4回目のGⅢ優勝を決めた。2着に三谷。3着は諸橋愛が入った。なお浅井康太は道中で接触して落車棄権となった。
近畿の実力者・山田久が栄冠を手にした。レースは赤板で先頭に立った太田がそのまま逃げる展開に。三谷が最終バックで満を持して捲って出ると、直線で山田久が差し脚を伸ばしてVゴールを駆け抜けた。
「(落車で)カシャンと音が聞こえて後ろの気配がなくなった。展開も味方してくれたけど、しっかり(三谷)竜生が仕掛けてくれたのが大きい。ここしかないというところで行ってくれた」と頼れる相棒の存在は大きく、ラインの絆が光った。
自身は5月・日本選手権の失格で9月は斡旋しない処置となり、今回は1カ月ぶりの実戦となった。「ほぼ休まず、練習した。計画的に練習したけど、これだけうまくいくとは思わなかった。練習を見直せたのが良かった」。充電期間を得てパワー―アップした成果の証だろう。
次走は寛仁親王牌。「まだ1週間強あるので、しっかり練習してしっかり勝ち上がりたい」と照準を定めて、大舞台での躍進を目指す。
◇山田 久徳(やまだ・ひさのり)1987年(昭62)8月24日生まれ。京都府出身の35歳。2008年1月、四日市でデビュー。10年8月の平でS級初勝利を挙げ、13年1月の西武園でS級初優勝。通算成績は1248走296勝。31V(GⅢ4V)。1㍍70、78㌔。血液型B。
◆次走斡旋 1着・山田久徳、2着・三谷竜生、3着・諸橋愛はいずれもGⅠ寛仁親王牌(20日~23日、前橋)。