武雄競輪のスポニチプレゼンツ・日本名輪会カップ「第26回井上茂徳杯」は最終日の12日、第12RでハイライトのS級決勝が行われ、5番手鐘過ぎ2センターからスパートした松本秀之介(24=熊本)が逃げ切り、今年初優勝を飾った。2着は小笠原マークから松本に切り替えた成田、3着は成田を追走した福島。
成田がSを決め正攻法の位置。小笠原を迎え入れ、小笠原―成田―福島―松本―原井―湊―太田の隊列。松本の上昇に合わせ小笠原が突っ張る。太田が湊後位へ切り替え、松本の位置は5番手。満を持して鐘過ぎ2センターから一気に仕掛けた松本は小笠原を叩いて先行態勢を築くと、原井をどかして番手回りとなった成田をも寄せ付けない力強いフットワークで押し切った。
会心の逃げ切りで今年初Vを飾った松本は「いい状態で決勝を走れた」と振り返るようにロングスパートした初日特選といい、鮮やかな捲りを放った準決といい連日、破格のスピードを見せたものだ。当面の目標は来月に控える地元記念(10月3~6日)で結果を残すことだ。「再開後の地元は記念が初斡旋。地元ファンの声援に応えたい」。7月のFⅠで8年4カ月ぶりにリスタートを切った地元バンクで松本が存在をアピールする。
◇松本 秀之介(まつもと・ひでのすけ)2000年(平12)5月7日生まれの24歳。117期在所成績3位の好成績を収め20年5月、小倉でプロデビュー。22年6月の別府で通算100勝。井上茂徳杯で今年初V。通算成績は402戦158勝。1㍍77、78㌔。血液型B。